恋愛回路
わたしの恋愛回路は壊れてしまった。
いいえ、違う。自分で壊したの。
つらいから。このままではつらすぎるから。
でも、その回路がときどき震えるの。カタカタと音をたてて震えるの。
あなたに逢いたいと震えるの。
わたしは震える回路を抱きしめる。押さえる。押さえこむ。
そうしてわたしは毎日を生きる。一日、一日。
わたしは苦しくなって回路を捨てる。
けれど、それはわたしのもとに戻ってくる。
何度も何度も捨てる。
何度も何度も戻ってくる。
あれを拾って届けてくれるのは誰?
いいえ、違う。
拾っているのはわたし、持ち帰っているのはわたし。
わたしの大事なものだから。
どんなに辛くてもどんなに苦しくても、あれは必要な物だと大切な物だと、わたしは知っているから。
わたしはそれをあたためる。
大事に大事に抱きしめて、必死に必死にあたためる。
晴れの日も、雨の日も。
がんばれ、わたしの恋愛回路、動け! 動け!
そして聞こえるオト。
ゆっくりと、小さく、力なく。
時々止まり、また動き出す。
それでいい、それでいいの。
お帰りなさい、わたし。
お読みいただき、ありがとうございました。
詩というか、歌詞というか、そんな感じで書いてみました。
感想をいただけたらうれしいです。