第4話 譲れない意地
次の日、俺は眠い目を擦りながら学校へ行き、授業を受け、帰り道に美羽と喋って家へと帰った。明日は休みだったので少しいつもより気が楽だった。まぁ日曜日はその逆に気が重くなるんだが...。最近なんか色々とあったが今日は何も無かったので家に帰ってさっさと寝た。土曜日になり俺は7:00頃に目が覚めた。特にやることはないが昨日早く寝たためこれ以上は眠れなかった。朝飯を食い、ダラダラして午後を迎え、昼飯を食った。それからテレビを見ていたのだがいきなり大量のバイクの音が聞こえ、すぐ近くまで来て止まった...うわぁ嫌な予感しかしねぇよ...「おい鈴山!出てきやがれ!中にいんのはわかってんだよ!」うわぁ...だるいぞぉ...だからといって放置するにしてはなぁ近所迷惑だからなぁ...警察に電話してもまた来るだろうしなぁ...どうしたものかと迷っていると「早く出て来いつってんだろ!出てこねぇとどうなるか分かってんだろうなぁ!」などと叫び始める...うわぁどうせ出ていってもボコボコにされるだろうが...どうしようか..........「はぁ...気は進まないがとりあえずこうするしかないか...」
ガチャ...「おおやっと出てきやがったか」「お前ら近所迷惑なんだよ...」「そんなこと気にしてられる立場か?」「まぁ本当なら気にしてられないがどうせ逃げても出てきても結果は同じなんだそれくらいの余裕はあるさ」「ほうてめぇなかなかいい度胸してやがるじゃねぇか」「そりゃどうも」「それじゃ少しついてこいここじゃ色々と面倒だからな」「どうせ拒否権はねぇんだろ全く...」
「さてと河川敷の高架下になんて連れてきやがってどうすんだ?」「聞く必要あるか?その質問」「いやねぇな」「だよなじゃぁ覚悟はできてるようだし...やっちまえ!」「...悪いが俺も唯やられるほど諦めが良くないんでな全力で抵抗させてもらうぜ!」相手は約20人か...無理ゲー...
「さてともう買い忘れはないかなぁっと」私は買い物を終わらせ、河川敷のすぐ側の道を歩いていた。「おばぁちゃん達待ってるだろうし早く帰んなきゃなぁ」私が歩をはやめようとしたその時、私の目にはある者が飛び込んできた。「あれは...」そこに居たのは私を虐めてくる子達のお兄ちゃん達がいる不良グループだった。喧嘩している様子なのでほかのグループと争いでもしているのだろう。私がそう考え踵を返し帰ろうとしたその時、もう一つ目に飛び込んでくるものがあった。一瞬、人混みがわかれた時に見えたあれは...間違いなく「優夏くん!?」なぜ彼があそこに!?まさか...私のことをかばってくれたせいで標的に!?じゃぁ私のせいで?...私の足は無意識のうちに動き始めた。
「ガハッ!」「チッ!手こずらせやがって!」俺は赤くなった視界の中地に体を突っ伏した。周りを見ると倒れている不良がだいたい10人。最初の半分くらいか...あぁあ予想より鈍ってたなぁもう二人くらいはいけると思ったんだけどなぁ...そんなどうでもいいことを考えているとザク、ザクと少しずつ残りの不良が俺との距離を縮めてくる。あぁあ何本で済むかなぁ...なんて説明すればいいのかなぁこれ...そんなことを考えていると二つのことが起こった。一つ目は女性が俺と不良の間に立ち塞がったこと。視界が眩んでいる俺では後ろ姿だけで誰か判断することは出来なかった。しかし、二つ目の出来事でその人が誰か確定した。「これ以上優夏くんを傷つけないで!」「美...羽?...」声を聞いた途端分かった。目の前に立ち塞がったのは美羽。恐らく偶然この現場を見かけて俺を庇いに来てくれたのだろう。「どきな。」「もうやめて!」正直やめて欲しいのはこっちだ。こんな真似されるとカッコつかねぇじゃねぇか全く...。「悪いが俺達もやんなきゃなんねぇんでな。」「やめて!優夏くんを傷つけないで!」「うるせぇガキだな...。まぁいいんだぜやめてもお前が身代わりになるって言うならな」「!?」「まぁ身代わりって言ってもお前を殴るって意味ではないけどな。」ハハハハハハ。周りで不良たちが不敵な笑い声をあげる。「....分かりました。それで優夏くんを見逃してくれるんですね?」「もちろん。」ハハハハハハ。その笑い声と同時に何かが外れたような音が俺には聞こえた。
これで優夏くんを守れる。これで...よかったんだよね...。「よしじゃぁついてこい。」私は言われた通り歩を進める。ごめんねお母さん、お父さん。さようなら、優夏くん。「アアアアアアアアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」「!?」後ろを見ると倒れていたはずの優夏くんが立ち上がり叫んでいた。いや、吠えていた。「なんだこいつまだ動けたのか。だが、良かったな。お前の代わりにこいつが俺たちと遊んでくれるってよ。つまりお前にはもう用はねぇ帰んな。」「...」「あ?聞こえなかったのか?帰れつってんだよテメェにもう用はねぇんだよ!」不良がそう叫んだ時、優夏くんは不良に向かって走り始めた。「チッ!まだやんのか!」
「ヒィィィィ!!!」不良たちの最後の一人が逃げ出して優夏くんと不良たちの争いは終わった。周りを見渡せば唯一立っている優夏くんと大量の血、そして地突っ伏している不良達。「優夏...くん...?」「ハァハァ...」ドサッ「優夏くん!?」私は急いで優夏くんを病院へ連れていった。優夏くんはナースたちによって奥へと連れていかれた。
「...ここは...」目を覚ますと白い天井が目に入った。確か俺は不良たちと戦って...「いっつ...」身体中が痛い...体を見回してみると患者服が着せられていた。「つまりここは...」周りを見渡すと患者が寝ていた。「ここは病院か...美羽が連れてきてくれたのかな?...美羽は!?っていって!」体を起こそうとして体が痛む。「こりゃしばらくまともに動けねぇな...」そうつぶやき、少し周りを見渡してみた。そして窓の外を見てみると夜だった。通りでみんな寝てるわけだよなぁ...。「美羽はどうしたかな...」不安はあった心配もあった。でも今の俺じゃ何も出来ない。彼女の安否を確認することも出来ない。「...仕方ない。今日は寝て明日考えるか。」そうして俺は眠りについた。
どうも遅れすいません投稿者のクロウ2001ですm(_ _)m正直に言いますと忘れてました(;・∀・)展開に迷いかんがえてたら忘れるっていう...うんクソ野郎ですね。まぁそんなことは置いといて次で最終話となります。さぁ一体どんなラストになるか楽しみにしていてくださいね。