悲劇の始まり
なぜだ?隼は今まで俺に嘘を言ってきたことはほとんどない。あれは嘘だよな、そうだ、嘘なんだ。隼が俺に初めて付いた嘘なんだ。
まあ今こんなことを考える暇があるんだったら勉強しろ、って話だよな。今日は疲れた、寝るか。
『直幸!!もう7時43分だよ!!ほぅら起きて!!』
うっせぇなぁ・・・
『はいはい起きますよ・・って43分!?』
やべぇ確実に遅刻じゃんかよ・・・。
俺は急いで支度をして家を出た。
『ふぅ・・間に合った・・・。』
どうにかいつも乗っている時間の電車に間に合ったらしい。
俺の能力は、年上にしかつかえないらしい。同じ学年のやつらにジュースをおごって貰おうとしたり、宿題を見させてもらおうとしたが、どうも無理だった。
[まもなく、地下都市の山之内駅に到着いたします。]
あ?
地下都市?なんだそれ。乗客がアナウンスを聞いてざわつき始める。
ここで俺はもうひとつの異変に気づいた。
『おいおい・・なんで乗客が全員うちの学校の生徒なんだよ・・・?』
そのなかに、隼の姿もあった。
『おい隼!どうなってんだ!』
『あっ、直幸、ごめん俺もわかんねぇわ・・・』
そしてついに生徒の一人が、
『なんなんだよこれ!おい運転士さんよぉ!!答えろよ!!』
だが次の瞬間、目を疑う光景を目の当たりにした。
『う``あ``あああああっ!!!』
キャァァァァァァ!!!!
女子が悲鳴を上げる。
男子だって、目の前で同級生が射殺されてびびらない訳がない。
ウああああああああっ!!!