三匹目。
「もう一度、確認しよう。お前、女だったよな?」
「何度、聞いても同じですけど…、俺、女です」
俺の言葉にうなだれる叔父を野上といわれた、女性が心配そうに見ている。そして、うぅんっ! と何か、唸った後、野上さんに指示をして、紙に書いていく。
「叔父さん…?」
しばらくの間があったあと、俺に叔父が紙飛行機を飛ばしてきた。俺は、それをキャッチする。紙を、開くと赤ペンで叔父の字が書いてあった。採用! と書いて丸が付けられている。
「宇佐乃 ヤト君、おめでとう。これで、めでたく君は、ジャヌーズ所属のアイドルだよ、」
ニコニコと叔父が手を差し伸べてきた。オレはそれを、おそるおそる握る。
それから、別室で野上さんとなんやかんや、契約をして、グループについての説明する日程を教えてもらって、ビルを出た。
ふと、見上げると空は夕焼けが綺麗で、突然、俺の脳裏には真っ赤な髪の男の子が思い出された。
「あの子、どうだったかなー…、」
そこからは、ふらふらと電車で家に帰って、更にふらふらとお風呂に入って、ベットで寝た。もう、ぼんやりとしか記憶がなく、覚えていることは、「採用されたよ、」と告げたあとの母のテンションをみて、「うぜぇ…、」と思ったことぐらいである。
短くてすいません( >< 汗
キリがいいので、更新させてもらいました。