【最終話】雨上がりの森
とうとう年末です!早かったな、2011年は…
どうやらこの小説の中の一日も終わりそうです
それでは【シーン:学校】どうぞ
雨上がりの夕焼け空は、きれいに真っ赤に染まっていた。
結局あの後木月先輩には何も言われず、『不思議ちゃん発言』というものにも思い当るところは無いままになってしまった。まあいいか、と靴を取り出しトサッと下に落とす。明日覚えてれば幸平あたりに聞いてみよう。
部活も終わり一人帰路についた和哉は雨上がりの空を見上げてふと、森林公園まで行ってみようかと思う。まだ日も暮れ始めだから、少しくらいのより道は問題ない。それに…
「雨降ってたしな」
そう呟いて、家への道から少しそれて歩きだす。道端にたまった水たまりには、空の赤が映っていた。
―――――
森に踏み入る。学校からそれほど離れていないため、公園についてもまだ空は赤かった。舗装されたコンクリートの道を歩いて森の奥へと行く。それとなく香る、雨にぬれた土の匂いに懐かしさを感じる。
長くは歩いていないが、見慣れた大木の前で立ち止まりひとつ伸びをする。んーっ、と森の澄んだ空気を感じた和哉は人の気配に気づく。
「やっぱり来てたか」
大木の反対側にぐるりと回ってみると、黒髪の少女が大木の根元にしゃがんでいた。少女はそこに一本咲いた花を、笑顔で眺めていた。
「この子前に来た時はいなかったのに、すごいよね」
そう言って少女はぴょこんと立ち上がり和哉を見上げる。和哉より頭一つとちょっと小さいため、自然とそうなるのだ。
「ただいま、涼」
そう言って和哉は少女――涼の頭をポンポンとなでる。
「おかえり、お兄ちゃん」
えへへ、と照れたように涼は笑い、「そうだ」と手に持っていたラスクの袋を差し出す。
「おいしいよ、一緒に食べよう?」
「良いのか?」
「うん」
二人でラスクをかじる。サクッという軽い音がしっとりとした空気に溶ける。
「雨の日は毎日来てるんだな」
和哉が森の奥を眺めながら言う。「うん」と涼はうなずく。
「雨の日にしか会えない『世界』を見つけに来るの」
今日もほら、ラスクとお花に出会えた。と、やさしい笑顔でまた足元の一輪の花に目を向ける。和哉も花を見る。黄色い花を可憐にしかし精一杯咲かせているその花は、とてもかわいらしい。
「次来た時には、増えてると良いな」
つぶやいて木々の隙間から見える空を見上げると、すでに赤みは消えて暗くなり始めていた。「帰るぞ」と涼の手をとり、和哉は涼に合わせるようにゆっくりと歩きだす。
雨の後のしっとりとした森の空気は、今も二人をやさしく包むようだ。森の空気は良い。また来よう、いつものようにそう思う。
「…なあ、俺って不思議ちゃんか?」
「ん?私にとっては優しいお兄ちゃんだよ」
「そっか」
優しい笑み。お兄ちゃんと歩く帰り道。雨の日に会える『世界』
落ち着く空気。涼と歩く帰り道。雨の日が嫌じゃない理由。
なんだかふわふわした終わり方になってしまいました;;
そして、またキャラ設定の雑さが…
少女の性格(雰囲気?)が最初と変わってしまった気がする。
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!<(_ _)>
続きや番外編、などの希望があったら書こうかな…なんてある訳ないか^^;
それでは、「雨はお嫌い?」を読んでくださり、ありがとうございました
(質問、ご意見は喜んで受け付けます)