表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/147

B型で何が悪い

「…というわけよ。」


ラウンジの一角に陣取って須奈乃たちが買って来てくれたものをつまみながら、今朝ハチたちと別れた後から瞬間移動で帰ってくるまでのことを話したわ。


「くぅ~。凜ちゃん、なんで先輩の魔法少女もどきの勇姿を残してくれなかったの。それだけが残念だわ。」


「買い物してる時にも言いましたけど、とてもそんな雰囲気じゃありませんって。」


「大魔王封じのお札は撮ったの。」


「はぁ~。」


瑠奈ったらそんなの撮ってたのね。

あのお札の出来は本当に心残りだったわ。

今日中に作り直して明日にでも貼り替えに行こうかしら。


「なんにしても、怪物がそこら中のアパートの中におって、地下に潜ってしまったけど、うちらの寮の周りは対象外みたいになっとるっちゅうことやな。」


「なら今現在で空き地が周りにできてるところのダンマスは手っ取り早く落とせるんじゃないか。まだ渋ってる奴がそれなりにいるしな。ちょっと確認してみる。」


「俺も手伝うわ。」


こういうところは流石ね。

話が早くて助かるわ。


「スキルの特性もそんな風になってたなんて驚きだね。これはあまり公にしない方がいいんじゃないかな。」


「せやなぁ。どこにでも力に溺れるやつはおるからなぁ。知らんで済むうちは知らんで済ませたいなぁ。」


「口封じに殺されるの。それはいやなの。」


「瑠奈ちゃん、大丈夫やでぇ。殺さへんけどうちが監禁してかわいがってあげるさかいな。」


瑠奈が本気で怯えてるからやめてあげて。

そうね、この情報はここだけの話にしておくのがいいかもしれないわね。


「それにしても伊代のスキルの出鱈目っぷりときたらまるでチートだね。本当に何でもありなの?」


「そうね。多分。でも同時にあれもこれもは無理みたい。それに何でもできるからって全部スキルに頼りたくないわ。どこかで反動がきても困るし。」


そうよ。大技を出し過ぎて動けなくなるようなヒーローのおバカな敵役みたいにはなりたくないもの。

私としてはスキルでしか解決できないことを最低限の力を使って対処するだけに止めたいと思ってるわ。

趣味に走りたくなる時はあるかもしれないけどね。フフッ。


「スキル一覧が見られるようになったんも伊代の仕業やったんや。」


「私の努力を返してください。」


「須奈乃の一覧のおかげでナビ子に作らせられたのよ。ありがと。」


「もっと感謝してくれてぎゅってしてくれたりちゅってしてくれたりしていいんですよ。」


「一人ひとり見ていかなあかんのかって気が遠くなりかけてたら、いきなり一覧で見られるようになってびっくりしたわ。」


「ナビ子の手懐け感がすごいな。ナビ子と言えば、同じような頭の中の声が聞こえてる聞こえてないのを確認してみたけど伊代みたいに意思疎通できるほどの人は今のところいなかったよ。だけど、俺みたいに声が聞こえた気がしたぐらいの人はそれなりにいて、言葉って分かったぐらいの人も少しだけいたんだ。」


そりゃそうよね。

私は確かに特別な存在かもしれないけど、私だけにしか聞こえないっていうのも不自然だわ。

ステータスが全員に見えることを考えると全員にナビ子が潜伏している可能性もあるんじゃないかしらね。


「私は何も感じてませんけど、ナビ子と会話するための条件か相性があるんですかね。」


「うん、はっきりは言えないんだけど…もしかしたら血液型が関係あるかもって考えてる。」


血液型?は?


「秋田先輩、それ以上は言わない方がいいかも…。」


「え?ただ、言葉が分かったかもってのがB型にしかいなかったんだよ、ってだけなんだけど。」


「何、ハチは私がB型でマイペースだからナビ子とウマが合ったとでもいいたいのかしら。」


「あちゃー、ダメですよ。秋田先輩、伊代先輩は血液型の占いとか性格診断みたいなの大っ嫌いなんですから。」


「うっ、そうなんだ。知らなかった。悪かったよ。」


そう、私はああいう人を型にはめようとするのが許せないというか気持ち悪いのよね。

その最たるものが血液型よ。

血液型ってA、B、AB、Oの四種類よ。Rh型を考慮しても八種類よ。

人間てそんな八種類に収まるような単純なものかしら。

実はRh型ってプラスとマイナスだけじゃなくて細かく分けると18通りあるそうだけどそれにしたってたかが72種類にしかならないのよ。

なのに、初対面で血液型聞いてきて訳知り顔で「やっぱりねー」とかほざきあそばす能天気共の多さときたら困ったものよね。

ありがちなのが、Aが生真面目、Bがマイペース、Oが大雑把でABが変人。

人を馬鹿にするのもいい加減にしなさいって話よ。


ただ、血液型のすべてを否定しているわけじゃないわ。

コロナが流行りだした頃にまことしやかに言われていたO型には感染しにくいって話が、最新の研究で科学的根拠が確かめられているそうよ。

他の病気でも血液型毎になりやすいなりにくいが分かってるものが結構あるらしいわ。

そういう科学的根拠に基づく話を否定するつもりは全然ないわよ。

逆に、毒性の強い病気に対抗するため、つまり人類が一つの驚異的なウィルスとかで絶滅しないように血液型が分かれるように進化したんじゃないかっていう話は大いに興味があるくらいよ。


何卒、評価・ブックマークよろしくお願いします♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ