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なんと、副署長が今時の漫画のネタをご存じとは恐れ入りました。
私もその漫画は知っていて2020年から放送されたアニメも拝見してました。
昨年末には劇場版も公開されて大ヒットしており、春先には来年からアニメ第二期も放送されることが発表されていましたね。
副署長が仰られた渋谷事変というのはその作品の中で渋谷の街を舞台にあちこちで壮絶な戦闘が繰り広げられるというものなのだが、その中心となるのが渋谷警察署と目と鼻の先である地下鉄の渋谷駅なのだ。
漫画の中で実際の街並みが忠実に描かれていることもあり、聖地巡礼で訪れる人も多くなっており交番勤務の人も問い合わせられることもあるようで署員の間でもこのシーンはどこそこでというのが話題になっているんだとか。
そうか、封印か。
見方を変えれば、私のやっていることも殺しちゃってはいるが異次元収納を使った封印とも取れなくはない。
異次元収納には生きている状態では収容できないが、件の漫画のような封印できるものをスキルで再現したのかもしれない。
「確かに封印もしくはそれに類するようなスキルであればできそうです。こちらの身近にはそういうスキル持ちは把握していないので確認することはできませんが、怪物化してしまった人たちを保護できダンジョンを無害化できるなら出来そうなスキルを探してみる価値はありそうです。」
「わかった。我々の方でも調べられる限りを探してみよう。で、最後に聞いておきたいんだがこれの仕組みは想像つくかね。」
副署長さんが「これ」と言ったのは所謂アンケート機能を使用した「降伏する」「降伏しない」の選択肢のことだ。
実際に政府関係者からダンジョンマスターと眷属、それにステータスの見えてない人に「降伏する」「降伏しない」を押させたところ、驚きの結果が得られたそうだ。
「降伏しない」を押しても何も起きないのは当然なのだが、「降伏する」を押したダンジョンマスターだけが実際に降伏が成立してしまったというのだ。
通り抜け男の時に「天の声」が投降はできないと言ってたからダンジョンマスター以外が降伏しても意味をなさないのだろうけど、それにしたってネット上でポチっとしただけでその人がダンジョンマスターなのかそうでないかが判るとはとても思えない。
これもスキルで何とかしているのかもしれないけど、どういう風にして降伏を成立させているのか全く想像がつかない。
「そうか、どうやってるのかはお手上げか。降伏先のダンジョンマスターは「下根大桜」という名前からどうにか大阪の大学の女子学生寮寮長であることまで調べはついとるんだがどうしたものかね。まさか、ネット上でボタンを押したら降伏させられたので逮捕するという訳にもいかんしな。」
ボタンの表記が逆になっていれば「詐欺だ」と難癖をつけることもできるかもしれないが、そもそもこんなボタンを押さなければいいだけの話で、押してしまった方の責任が大きいだろう。
副署長さんたちもどんな結果をもたらすのか確認するために押したわけで本当に責任を問うつもりなどないだろうし。
似たような犯罪としてはフィッシングがある。
綴りはfishingではなくphishingで、fishingとsophisticatedを組み合わせた造語だ。
依然としてフィッシング詐欺に引っかかってしまう人もいるようだが、ちょっと警戒すれば十分に防げることなので日頃から対策を知っておくことが大事だ。
相変わらず大量に出回っているものにECサイトやクレジットカード会社を騙る迷惑メールがある。
外国人詐欺集団が送ってくるものには以前は変な日本語の文章が目立ったが、騙す方も学習しているようでまともな文章で送られてきているものも増えているようだ。
だけど、冷静になって内容をみると本人確認できないと利用を停止しますよなんていうどうでもいい内容だったりするので無視するのが一番だ。
本当に心配なら、そんな迷惑メールに記載されているリンクではなく、従来から使用しているサイトに直接アクセスしてみることだ。
そうすれば、いつも通りに利用できることが直ぐに判ることだろう。
仮に迷惑メールのリンクからアクセスしてしまった場合、本物のサイトのように偽装していることが往々にしてあるので、決して騙されて個人情報などを入力してはいけない。
似たようなものとして個人情報収集を目的としたWebや街頭アンケートも増えているので要注意だ。
安全なアンケートのように見えても個人情報は瞬く間に名簿化されて飛び交ってしまうのだ。
わずかな金銭に目がくらみ、詐欺集団に自ら個人情報を渡してしまうことのないよう十分にお気を付けください。
しかし、この学生たちの行動力は計り知れないものがあるな。
スキルの活用の仕方というか、ダンジョンのことをどこまで深く理解しているんだろう。
「そろそろこのアンケートの終了時間みたいですね。終了後に抽選方法とかを発表するようですけど一体どうするんですかね。」
「たしかこのサイトのアンケートは作成者にも誰が投票したかわからない匿名形式になっているはずなのですわ。」
実際に降伏した人物自体はステータスから確認はできるだろうけど、スキルをどうやって付与するのかは大いに興味を引くところだ。
アンケートの終了を待つこと数分、驚くべき方法が告知されたのだった。
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