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スキルの種

得られた「スキルの種(目頭)」はそのままストックしておけるようだった。

これって使用するとやっぱり「目頭」ってスキルが付与されるのだろうか。

とりあえず、もう一度「採種」を実行してみようとしたが実行することはできなかった。


『採種は同一スキルに対して一日一回しか使用できません。』


なんか久しぶりに「天の声」の能動的な言葉を聞いた気がする。

ポイント取得のお知らせとかはオフってもらってるし、そう言えば問い合わせることもしなくなってた。

あれ?鳥居のこととかもまず「天の声」に聞いてみれば良かったんじゃないのだろうかと今更ながら思ってしまった。

改めて「天の声」って何だろうって思ったけど、今考えると長くなりそうだから帰ってから考えることにしよう。


「採種」は一日一回か。

鶏が卵を産むみたいに、スキルの種を形成するのにそれぐらいの時間が必要なのかもしれない。

デイリーミッション化しないとだね。

元の「目薬」にも変化がないようだし、これから毎日スキルの種が得られるようならスキルガチャはあまり使わなくなるかもね。

スキルファームの「強化」とか「変異」の餌にはこれで十分だろうからね。

それじゃあ、本当にスキルの種が予想通りスキルを安定して獲得できるか確認しようか。

まず自分に試そうとしたが、毎度のことのように使用することはできなかった。

うーん、スキルが3つあると使えないのかもしれない。

とすると、チームコーポ大家の面々には昨晩もれなくスキルを3つずつ付与しているので使えないはずだが、やはり誰にも使用することはできなかった。

仕方がないので、配下の眷属の中から適当な人間を選んで試してみると、何事もなく「目頭」を取得させることができた。

このまま放っておくと後で変な騒ぎになるかもしれないので、その眷属が元々持っていたスキルに対してスキルファームの「強化」の餌にして何事もなかったかのように証拠隠滅しておいた。


フッフッフ。

これでスキル育成計画が捗ること間違いなしだ。

種の数を確保するためにレベル8のスキルをいくつも作っておくとしよう。

それにしても、スキルファームの「採種」で得られる種は元と同じスキルではなく違うスキルになってしまうのはなぜだろう。

植物の種だと基本的に同じ種類になるはずだから、今回はたまたま突然変異でも起きたのだろうか。

それとも、もしかしてほげほげの実みたいに同じ能力は世界に一つしか存在できないとかあったりして。

まあ明日になって「目薬」なのか「目頭」なのかそれ以外が採れるのか結果を見てまた考えることにしよう。

他のスキルから採種してみて、その結果からも何かわかるかもしれない。


「おーい、多田君。目を開けたまま寝とるのかね。それとも魂でも抜かれたのかい。」


気が付くと副署長さんが答えを待ちきれなくなったのか話しかけてきていて、面近さんと伴さんはこれでもかと顔を近づけて私の顔を覗き込んでというか頬ずりでもするかという寸前だった。


「あぁ、すいません。ちょっといろいろ確かめてたらのめり込んじゃってしまいました。」


「ということは?」


「結論から言えば、新しいスキルを獲得する方法はいくつか考えられますし、実際に存在します。」


まず可能性として戦闘による方法があることを説明した。

スキルガチャとスキルファームについては、ポイントの取得については誤魔化した上であらかた事実を伝えた。


「付与と言っておるから、そのスキルの種とやらを使うつもりなのだろうか。」


「かもしれませんし、別の方法かもしれません。なんにせよ実際にスキルが増やせるということができると考えて間違いないでしょう。別の方法の場合に問題になるのはどれだけ獲得できるスキルが限定できるかだと思います。」


「そうだな。殺傷能力が高い能力を好きなように取得できるとしたら、随分と厄介なことになるからな。早急にこちらでも対抗する手段を検討することにしよう。」


これでさらにマジックミラーの向こう側の動きが慌ただしくなったことだろう。


「しかし、スキルガチャというのは1000ポイントも必要とするくせにスキルの取得確率が20%程度とはたまらんな。とりあえずワシらはスキルレベルを出来る限り早く多くレベル8に到達させることだな。そうすればスキルファームの「採種」で得たスキルで能力の向上も図れるし、能力が大したことがなければ「強化」の餌かもしくは「変異」で違う能力の覚醒に使えるということだな。」


「そうですね。それが無難だと思います。」


スキルレベルが8になればダンジョン外でもスキルが使えるようになることは自ずと判るかもしれないのでその時に余計な不信感を与えないように、だけどインパクトを与えないように予めさらっとしれっと伝えておいた。

それと強化の餌にする時はレベルを上げてからにした方がいいことなど判っている注意点も付け加えておいた。

そして、話題は私が最も驚いた和気あいあいとも取れる獣人と一緒に写っている画像のことに移る。


何卒、評価・ブックマークよろしくお願いします♪

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