21.天羽家と神宮寺家の確執
そして最後は巧と美樹先輩。まずは天羽家だ。
天羽家に巧が一人で向かった。僕は巧の意識に入って様子を窺った。
「巧。いらっしゃい。こっちよ」
「美樹さん。こんにちは。お邪魔します」
巧は居間に通された。そこには美樹先輩の両親が難しい顔をして待ち構えていた。
何やら、お父さんの顔が険しい様な・・・大丈夫かな?いつでも助け舟を出せる様に、僕は身構えて見守った。
「お父さま。こちら、神宮寺 巧さんよ。お付き合いしているの」
「初めまして。私は神宮寺 巧と申します。美樹さんと結婚を前提にお付き合いさせて頂いています」
「私は、天羽久嗣です。こちらは妻の和子です」
「初めまして。天羽 和子です」
「それで?結婚を前提だと?」
「美樹。あなたは十六歳よ。結婚相手を決めるのはまだ早いのではないのかしら?」
「お父さま、お母さま。私の夢は知っているわよね?」
「うん?あぁ、二酸化炭素を分解する装置を開発するのだったね」
「えぇ、巧さんも同じだったの。東大を目指しているのよ」
「まぁ。東大を?」
「はい。それと私の父は神宮寺建設の社長です。会社を継ぐには建設会社とは別の業種の企業に就職し、修行を経てからと命じられております」
「私は科学者になりたいのです。勿論、建設業でも科学は必須ですが、今、私が取り組んでいる温室効果ガスの分解については、東大で研究し成果を出した上で天羽化学にて装置を完成させたいと考えているのです」
「まぁ!あの神宮寺建設のご子息なの!?」
「そ、そうですか・・・それにそれだけ明確にご自分の夢や将来をしっかりとお持ちなのですね・・・」
美樹先輩のお母さまは神宮寺建設の名に驚いていた。お父さまは巧の考えに感じるものがあった様だが・・・その表情を見ると何か引っ掛かるな。
「お父さま。巧さんは秀才なの。私と一緒に研究をして、きっと二酸化炭素を分解する装置を完成させると思うわ」
「しかしな、美樹。お前はまだ高校二年生なんだぞ。結婚なんてそんな先のこと・・・」
「そんなに先ではないわ。巧さんが大学を卒業してすぐに結婚するなら、あと七年もないのよ」
「神宮寺君。お父さまは神宮寺誠司さんでよろしいかな?」
「はい。父をご存じなのですか?」
「それは勿論。政財界でも有名なお方ですからね。それで、お父上は結婚の話は承諾されていらっしゃるのですか?」
「いえ、まずは美樹さんのご両親にお許しを頂こうと考えましたので」
「そうですか。それではまず、神宮寺家が美樹との結婚を認めるかを確認頂けますか?」
「お父さま。神宮寺家が認めるなら、お父さまも認めてくださるのですか?」
「うむ。そうだね」
ん?なんだろう?両家には何か確執があるのだろうか?
「いいわ。巧さん。神宮寺家に行って私を紹介してくださる?」
「はい。分かりました」
「お父さま。その後でまた、巧さんと会って頂きますね」
「うむ。分かったよ」
美樹先輩は、はっきりした性格だ。うじうじ考えることなく判断と行動が早い。素晴らしい女性だ。
「では、私はこれで失礼いたします」
「巧さん、駅までお送りします」
「いや、神宮寺家までお送りしますよ」
「え?それは・・・」
「良いのです。送らせてください」
「そ、そうですか?では、お言葉に甘えさせて頂きます。今日はありがとうございました」
「巧さん。またね」
「はい。美樹さんまた」
巧はお抱え運転手が運転する高級車で自宅へ帰って行った。何やら、体よく追い返された感じになってしまった・・・大丈夫だろうか?
巧が美樹先輩の家を訪問した一週間後。今度は美樹先輩が巧の家を訪問した。
「お父さん。こちらは結婚を前提にお付き合いしている、天羽 美樹さんだ」
「初めまして。天羽 美樹と申します」
「初めまして。私は巧の父、神宮寺 誠司です。こちらは妻の晴美です」
「初めまして。神宮寺 晴美です」
「天羽とは、そうある名ではありませんね・・・天羽化学の天羽久嗣さんのご息女でいらっしゃいますか?」
「はい。そうです。私の父も巧さんのお父さまを知っている様でした」
「えぇ、知っているも何も・・・」
「お父さん。美樹さんのお父さまからは、結婚はお父さんが許すならば。と言われたのです。美樹さんのお父さまと何かあるのですか?」
「それは・・・」
「あなた・・・黙っていては分からないでしょう?」
「い、いや・・・実は・・・」
「歯切れが悪いですね。いつものお父さんらしくないではありませんか!」
「うん。まぁ・・・それがだな・・・美樹さんのお父さまと私は大学時代の友人でな・・・美樹さんのお母さんを取り合った仲なんだ・・・」
「え?」
「え?」
お父さんは、俯いてしまった。見た目は結構、強面なのだが、意気消沈してしまうと少し可愛く見えてしまう。
「つまり、美樹さんのお父さまはお父さんの恋敵で、お父さんは失恋した・・・と?」
「まぁ、そういうことだ」
「それで美樹さんのお父さまがお父さんに気兼ねしている。という感じなのでしょうか?」
「そうなるのかな・・・」
「それはそれで、変な気の回し方ですね。お互いの子供同士の結婚は、親同士の過去と関係はないでしょう?」
「巧!そんなこと言っても、あなた達が結婚したら、うちと天羽家は家族付き合いをすることになるのよ?」
「あぁ、お父さんは昔の想い人とその様な関係になるのは気恥ずかしい・・・ということですか?」
巧って普通なら言い難いことをズバズバ言うのだな・・・
「いや、そんなことは・・・ない」
「では、僕と美樹さんの結婚に反対はしないのですよね?」
「いや、巧はまだ高校一年生だ。この先どうなるかまだ分からないだろう?」
「僕の気持ちは変わりません。僕は東大で研究し、その成果を持って天羽化学に入社して、二酸化炭素の分解装置を開発するのです」
「え?天羽化学に入社するって?それは・・・」
「うちと異業種で修行してからでなければ神宮寺建設を継がせないと言ったのはお父さんではありませんか?」
「そうは言ったが・・・何も天羽化学でなくとも良いだろう?」
「やはり、天羽化学の社長と確執があるのではありませんか!」
「いや、そんなことは・・・ない!」
あー、会話が堂々巡りになってしまっているな・・・
これは面倒な方向に行ってしまう前に助け舟に入るしかないな・・・
「シュンッ!」
「うわぁーっ!」
「あ!翼!」
「翼君!」
「な、な、何だ!」
「い、今のは何!あなたは?」
巧のお父さんとお母さんはパニック状態だ。
「こうやって突然、人が瞬間移動するのってどこかで見たことがないかな?」
「え?」
巧が両親に問い掛けたのを合図に、目を白黒させる両親の前で今度は空中浮遊を見せてみた。
「あわわわ!あ!まさか!神さま!」
「え?天照さまなの?」
「お父さん、お母さん。こちらは僕のクラスメイトで友達の翼だ」
「初めまして。私は天照の息子で巧君の友達の翼です」
「天照さまのご子息さま!」
「ははーっ!」
ご両親が土下座をしてしまった。これはいけない。
「あぁ、お父さま、お母さま。面をお上げください。僕は天照の息子です。そんなに敬って頂く様な者ではありません」
「い、いや・・・天照さまのご子息さまなのですから・・・」
「ただの巧君の友達です。そして美樹先輩の後輩でもあります」
「そ、それで・・・今日は何故、ここに?」
「それはですね。まずはこれをご覧ください」
「シュンッ!」
僕は自分の研究室から反重力装置を転移させた。
「な、なんと!う、浮いている!これは一体?」
「これは私が開発した反重力装置です」
「反重力装置!完成品なのですか!」
「そうです。全世界の乗り物にこれを搭載し、化石燃料の使用を完全に停止させたいのです。既に神代重工と組み、日本政府を巻き込んで一大プロジェクトが始まっているのです」
「そんなことが!」
「えぇ、そのプロジェクトでは、乗り物に反重力装置を搭載するだけではなく、オービタルリングと低軌道エレベーター、それを建造するための宇宙輸送船、太陽光発電モジュールと地上への無線送電システムの建造も進めます」
「そ、それはすぐに建造できるものなのですか?」
「えぇ、全て設計済みですので建造するのみです」
「そんな馬鹿な!」
「お父さん。嘘ではないですよ。翼は神の息子で天才です。本当にそれらの建造は始まっているのです」
「それで、神代重工一社でそれら全てを進めるには些か荷が重いのです。そこで、僕の学校の友達の伝手を頼って、一ノ瀬電機、天羽化学、神宮寺建設にも加わって頂きたいのです」
「神宮寺建設もそのプロジェクトに加われるのですか!?」
「はい。是非、お願いしたいと考えています。ですが、このプロジェクトは壮大で数年の規模では終わりません。各社共に次代の経営者にも引き継ぎながら継続していく必要があるのです」
「その重要なプロジェクトを支える次代の経営者として、早いとは思いますが、巧君と美樹さんの結婚という繋がりも確保しておきたいのです」
「あぁ、そういうことでしたか・・・」
「その様なお話ならば、私のつまらない面子などに構ってはいられませんな。分りました。二人の結婚を認めましょう。巧を天羽化学の社員に迎えて頂けるのならばそれもお願いしたいと思います」
「お父さん。ありがとう」
「ありがとうございます」
巧と美樹さんは手を取り合って微笑んだ。
「翼もありがとう!」
「翼君、ありがとう。全てあなたのお陰だわ!」
「いいえ、二人にはこれから沢山、協力を頂くのですからね。これくらいのことは何でもありません」
何とか巧のお父さんを説得できて良かった。
そして、巧と美樹先輩は再び天羽家へ報告に行った。
「お父さま。巧さんとの結婚。巧さんのお父さまに承諾を頂きました」
「何?あちらは承諾したのか!巧君の天羽化学への就職もなのか?」
「はい。父より承諾を頂きました」
「本当か!」
「あなた・・・美樹がそんな嘘をつく訳がないわ」
「う、うん。まぁ・・・それはそうだが・・・」
「実はそれにはあるきっかけがあったのです」
「きっかけ?」
「はい。ある人物が仲介してくれたのです」
「ある人物?」
「シュンッ!」
「うわぁーっ!な、な、なんだ!」
「きゃーっ!あなた!」
「突然、失礼します」
僕は事前に巧と美樹先輩と打ち合わせした通りのタイミングで現れた。
「お父さま。私の学校の後輩で巧さんのクラスメイトの翼さんよ」
「後輩?」
「初めまして。私は、天照 翼と申します」
「天照?」
「え?まさか・・・あの天照さま?」
「はい。十五年前に地球に現れ、神と呼ばれた天照は私の父です」
「あ、あ、天照さまのご子息さま!」
「そ、そのご子息さまが私の娘の結婚を取り持たれたと?」
「では、ご説明差し上げましょう」
「シュンッ!」
「うわ!今度は何?」
「これは私が開発した反重力装置です」
「は、反重力装置?そんなものが本当にできたのですか?」
「お父さま!見て分からないのですか?こうして浮いているではありませんか!」
「そ、それは・・・確かに」
僕はそれから、巧のお父さんに説明したのと同じ様にプロジェクトの内容を伝え、協力を求めると共に巧と美樹先輩のことも、このプロジェクトを次代に引き継ぐ者として考えて頂きたいと訴えた。
「分りました。神宮寺さんがその様に快諾してくださったのであれば、私も協力は惜しみません」
「お父さま。それなら私たちのことも認めてくれるのね?」
「勿論だ。巧君の天羽化学入りも約束しよう。ただし、東大は卒業してくれたまえよ?」
「はい。勿論です!」
「あなた。ありがとうございます。美樹、巧さん。良かったわね」
「はい!お母さま!」
「お父さま、お母さま。よろしくお願いいたします」
「それでは、神代重工より連絡が入りましたら、その時はよろしくお願いします」
「かしこまりました」
「それでは、私はこれで」
「シュンッ!」
僕は巧と美樹先輩の結婚が認められたことを新奈に伝えるため電話を掛けた。
「もしもし、新奈?」
「あ。翼!どうしたの?」
「今、美樹先輩の家から戻ったところなんだ。巧との結婚を美樹先輩のお父さまが承諾してくれたんだよ」
「まぁ!ホント?良かった!翼、ご苦労さま!」
「うん。それでね。新奈のお父さまに今後の話をしようと思うんだ」
「分かったわ。お父さまに都合を聞けば良いのね?」
「いや。それは東雲さんにスケジュールを打診するから良いんだ。その席には新奈にも出席して欲しいから新奈のスケジュールを聞きたいんだよ」
「あぁ、そういうことなのね。それならスケジュール管理アプリがあるから翼も登録してくれる?それを見ればマネージャーが予定を全部入れてくれているから」
「分かったよ。明日学校でそのアプリを教えてくれるかな?」
「えぇ、喜んで!」
翌朝、四人で学校へ歩きながら話した。今では望も一緒に駅で待ち合わせして学校まで歩いている。
「皆、新奈が使っているスケジュールアプリに四人のスケジュールを登録しないか?」
「いいわね!是非そうしましょう」
「それじゃ、放課後にもう一度集まりましょう」
「分かった」
学校の校門まで来ると、目の前に図体のデカい男子生徒が仁王立ちして僕を睨んでいる。
「あっ!」
その男子生徒を見て、望が小さく声を上げた。
「あれって明らかに僕を睨んでいるよね?何か用かな?」
「翼!私、昨日、あの人に告白されて断ったの」
「望に告白?それでどうして僕?」
「私、好きな人が居るって言ったから・・・いつも一緒に居る翼のことだと思ったんじゃないかしら?」
「あぁ、そういうことか・・・」
「翼、大丈夫?力を使っては駄目よ」
「分かってるさ」
四人並んで校門から学校の敷地に入ると、その男子生徒が真っすぐに僕に近付いて来た。身長は百八十センチメートルくらいだが、横幅と筋肉の張りにより大きく見える。だが、近付くと僕の方が十センチメートル以上大きいので僕を見上げる形となった。
『な!なんだ!こいつ!こんなに大きかったのか!』
僕の背の大きさに少しビビったみたいだ。柔道部ということだが、髪はさわやかな七三分けで鼻筋の通ったハンサム顔ではある。
『しかも、外人かハーフなのか・・・モデルみたいじゃないか。いや、ただのモデルじゃないな。身体の造りがしっかりしている。何かスポーツをやっているのか・・・くそっ。勝てる要素が見当たらない!』
流石にこの学校の生徒だけはある。筋肉自慢だけではない様だ。頭の回転も速い。考えも回るみたいだ。自信を持って望に告白したのにあっさり振られたので落としどころを探しているのかも知れない。
「おい。お前が結城 翼というやつか?」
「そうですけど・・・あなたは?」
「俺は柔道部主将二年の永井将晴だ」
「それで・・・僕に御用でしょうか?」
校門に入ってすぐのところで対峙する形となったため、登校してくる生徒がどんどん集まって僕らを囲み始めた。
「聞いたところによると、お前はいつもそうやって女子三人を侍らせているそうだな?」
「侍らせる?その言葉には語弊がありますね。皆、仲の良い友達です。それが何か?」
「それが何か?だと!」
『くそっ!一ノ瀬さんだけじゃなく、モデルの神代さんともう一人もモデルかアイドルみたいじゃないか!なんでこいつにだけ・・・』
何か癇に障った様だ。単に妬んでいるだけの気もするが、明らかに彼のボルテージが上がり顔が赤くなった。
「仲の良い友達と登下校するのは自然なことでしょう?違いますか?」
「友達?三人ともただの友達だと言うのか?」
「それを先輩に説明する義務がありますか?」
「俺は一ノ瀬さんを心配しているだけだ!」
「何ですって?私の心配?何故、私が永井君に心配されないといけないのかしら?」
望が永井先輩に一歩にじり寄って言った。
「いや、こいつが女性を弄ぶとか、粗末に扱っているかも知れない・・・」
「翼が女性を粗末に扱うですって?」
新奈が思わず大きな声を上げた。
「皆、翼が女子を粗末に扱うことがあったかしら?」
「そんなことある訳ないわ!」
「翼君は誰でも平等に接してくれるわ!」
「翼君は誰にでも優しいの!」
「彼以上の紳士を見たことはないわ!」
僕のクラスメイトや気付いたら美樹先輩まで入って来て、一斉に援護射撃をしてくれた。
「永井先輩!ここは引いておきましょう」
「ん?お、おぉ、榊か。まぁ、そうだな・・・」
徹が出て来て永井先輩の肩に手を置き、そのまま校内に誘った。どうやら永井先輩と徹は顔見知りらしい。上手く仲裁に入ってくれた様だ。皆、消化不良の様な顔をしていたが、三々五々散って校内に入って行った。
「望、大丈夫?」
「勿論、私は大丈夫よ。それより、私のせいでこんなことになってごめんね」
「望のせいではないさ。大丈夫。では放課後にね」
「うん。放課後に」
僕らは教室に入ると皆に囲まれた。
「翼君、大丈夫?」
「あんな奴、気にしないで!」
「翼君は私たちの神よ!」
「神代さんや九十九さんは特別だから!」
皆、そんな風に思ってくれていたんだな・・・でも神って・・・
「うん。みんな、ありがとう。大丈夫だよ」
そこへ徹が入って来た。
「翼!面倒に巻き込まれたな!」
「徹。さっきはありがとう。永井先輩とは知り合いなのか?」
「あぁ、彼の祖父は首相の永井大徳だよ」
「首相の孫?」
「あぁ。俺の親父とは派閥が違うんだ。一年前の総裁選で親父は負けて、永井先輩の祖父が総裁になったんだ。最後まで戦った親父は一応、次の候補ってことになったんだけどね」
「だから、あんなに自信タップリなのね?」
「まぁ、そうだね。頭も良いしスポーツも万能。その上、祖父が首相ならそうなっても仕方がないかな?」
「だからって全ての女性が振り向く訳ではないわ」
「ちょっと天狗になっているんだよ。俺としても彼を反面教師とさせてもらうよ」
「徹は大丈夫だろう?」
「勿論、女性に関してはね。でも、気をつけろよ。永井先輩は一ノ瀬先輩のことをまだ、諦めていないかも知れないからな」
「だけど、首相の孫だろ?手荒な真似はできないだろう?」
「まぁ、常識的にはね。でも自分で直接手を下さずとも、人を使うことはあり得るからな」
「まるで貴族みたいだな・・・」
「財閥とか政治家には華族の末裔が多いんだ。昔からそう言う連中のやり口は変わらないんだよ」
「そういうものなのか・・・厄介だな」
「翼、今度の会合では首相も来るのよね?」
「そうだね。まぁ、孫は関わらないけれどね・・・孫がああなら、その家族もってことはあるよね。あまり今の首相の人となりについては考えていなかったよ」
「永井首相は腹に一物を持つ人間だと親父は言っていたよ。気をつけろよ」
「アドバイスありがとう。気をつけるよ」
首相とその孫か。今後のプロジェクト推進の妨げとならなければ良いのだけど・・・
お読みいただきまして、ありがとうございました!