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24.天照家の継承

 子供たちをサンクチュアリの二十九か国に紹介する日が近付いた。


 僕は舞依と一緒にリッキーと話をするために部屋へ呼んだ。


 オデットがお茶を用意してくれた。

「オデットありがとう。下がって良いよ」

「失礼いたします」

 奴隷だったオデットも、もうすっかり侍女として活躍している。


「リッキー、もうすぐ皆を連れて各国を回るよね。その前にひとつ聞いておきたいことがあるんだよ」

「はい。何でしょうか?」

「近々、お父さまが六十歳になり天照家を私に引き継ぐのだけど、リッキーは私の後のことを考えているかな?」


「二通りを考えていました。ひとつはお父さまの寿命は長いので僕が先に死にます。だから僕は僕の人生だけを考えれば良いならば、他の兄弟と同じ様にこの家を出るつもりです。その場合、遠い未来の弟が継ぐこととなるのでしょうか」


「もうひとつは、お父さまが一定期間で隠居いんきょされ、僕らに引き継ぐと言われた場合です。この場合は兄弟の総意で僕が継ぐと決めています」


「素晴らしい。よくそこまで考えていてくれたね。それでは後の方でお願いするよ。私は五十歳になったらリッキーに家督を継いでもらうつもりだよ」

「五十歳では早いのではありませんか?」


「いや、六十までとしたらリッキーの代が短くなってしまうよ」

「分りました。時期はお任せいたします」

「うん。それを聞いて安心したよ」


「ところでリッキー。翼や葉留も含めてだけど、君たち兄弟が念話や生活の中で通じている内に皆の能力が引き上げられているってことは感じるかな?」

「そうですね。生まれてすぐにお父さまから念話で話し掛けられたことをきっかけに目覚めたという感じです。それからは一緒に居る兄弟にも話し掛けて、兄弟だから同じことができるよって、話していました」


「そうか。その時、話す相手の顔が見えたり、話している相手を通じて、その相手が見ているものを見たり聞いたりもできていたのかな?」

「それは葉留と話す様になってから、皆できる様になりました。それで地球のテレビ番組や翼が読む教科書を一緒に見て情報を共有する様になりました」


「え?ではここ四年は翼と一緒に地球のことを知り、勉強もしていたということ?」

「はい。それで反重力装置も一緒に見ながら創っていったのです」

「それならば、リッキーも反重力装置を創れるということかい?」

「はい。道具や材料が揃っていればですが」


「あぁ、そうか。そういうことか。だから兄弟がこの世界で違う国に住んで情報交換をして、同時に導いていこうと思っているのだね?」

「はい。ですので、できればあと十四人程、兄弟が欲しいのですが・・・」

「え?十四人・・・つまり妻ひとりにつき、あと二人ずつというところか」

「えぇ、今の王たちの子と僕らの年齢が全て合う訳ではありませんので、これから作る位で丁度良いかと思います」


「そ、そうですか・・・それは前向きに考えておきますね」

 舞依が真っ赤な顔になってしまった。


「でもさ。翼のレベルの学問を既に一緒に勉強したなら、学校に行ってもつまらなくないかい?」

「はい。勉強で学ぶことはないですね。王家や公爵家など高位貴族の子と友達になることが主な目的になりますね。でも僕は嫁探しでしょうか・・・」

「まぁ!リッキー。もう嫁探しなの!」

「はい。僕もできればお母さまの様な瞳と髪の色の女性が良いのですが・・・」


「あらあら・・・遺伝かしらね」

 舞依が僕の顔を見てあきれた様な顔になった。


「いや、琴葉や花音、皆、それぞれ違うじゃないか。たまたま、リッキーがそういう好みだっただけでしょう?」

「はい。お父さま。僕はマザコンではありませんから」

「な、なに!」

「あ。他意はありませんよ」


「マザコン・・・そんな言葉をどこで・・・」

「地球の知識です」

「むむむ」


『まぁくん。リッキーは決して、琴葉のことを言っているのではないと思いますよ』

『そ、そうかな・・・』

『えぇ、そうです。リッキーがそんな皮肉を言う訳がありません』

『そうだよね・・・』


「ところで、リッキー。それならば既にリッキーたちは、神が住まう大地のことは知っている。ということかな?」

「はい。存在は知っています。でもお父さまたちがそこへ行っている間は、念話も意識も繋がらないので、そこへ僕たちが踏み入ることができないことは分かっています」

「そ、そうか・・・うん。あそこのことは秘密にしておいてくれるかな」

「はい。勿論です」




 その夜は琴葉と眠る日だった。

僕はリッキーとの会話を琴葉に伝えた。

「ふふふっ、昼間からずっと何をへこんでいるのかと思ったら、リッキーにそんなことを言われたのですね」


「それは凹むでしょう?ある意味、本当のことですからね」

「あら?私のことは母親としては見ていないのではなかったかしら?」

「それは・・・そうですけれど。事実としては・・・ですよ」


「マザコン・・・良いじゃないですか。それに男の子の異性の好みが父親に似るのは、不自然なことではないでしょう?」

「あぁ、最初に親しくなる異性が母親だからだって、確か外国の研究結果で言っていたかな」

「では、リッキーは舞依や桜、詩織の様な娘を連れて来るのね」

「それはそれで楽しみだね」

「取っちゃ、ダメよ」


「そんなことする訳ないでしょう!」

「いえ、あなたは抑えられても、相手の女性の方が抑えられないかも知れないでしょう?」

「う、うーん。ではリッキーの家族は結婚したら、お父さまの月の都に住んでもらおうかな」

「それが良いでしょうね。親離れも必要でしょう・・・って、私が言うのもおかしいわね」

「ふふっ」


「それより、リッキーに家督を継ぐ意志があって良かったわ」

「それはそうだね」




 そして、お父さまが還暦かんれきを迎え、隠居を決めた。

天照家を継ぐといっても僕が住む場所は変わらない。ただ、月に何回かは月光照國の月の都におもむき各国の光の使用量と税の納税確認を行う。


 また、各国神宮の収支確認を行うくらいだ。各国からの陳情などは僕の方に来ることになるだろう。


 お父さんは天照家の継承を各国へ知らせるため、月宮殿のお膝元の神宮へ各国の王を集めると言い出したのだが、僕の子供たちのこともあるのでこちらから挨拶に回りたいとお願いし、人口の多い国から回って行くこととなった。


 各国への挨拶回りのために、旅の衣装をリニューアルした。

ネモフィラ王国のプルナス服飾工房に予約をし、妻と子供たち全員を連れて行った。


「ビアンカ。久しぶりですね」

「まぁ!月夜見さま。ようこそお出でくださいました。全くお変わりなく・・・お美しいままで!」

「先日、お願いした衣装なのですが、できましたか?」

「はい、あちらにご用意して御座います」


 新しい衣装はビアンカに相談し、旅の衣装に近いものにした。色使いは同じ、白地に金の刺繍、ネモフィラブルーのアクセントだ。でもデザインは少し王子さま、王女さま風に寄せてある。


 つまり、旅の衣装ではなく、今後、公式に天照家として各国に出向く際に着る衣装だ。

そのため少し格式張っている。お値段もお高そうだ。


「キャー素敵!これを着られるのですか?」

月菜つきな、気に入った様だね。良かった」

「私にはちょっと可愛すぎるのでは・・・」

「え?桜には凄く似合うと思うけど・・・」

「そ、そうですか・・・」


「お母さま。似合いますよ。お父さまはこれを着たお母さまが見たいのですから、諦めて試着して来てください!」

「月乃~ほんとに?」

「えぇ、本当ですよ。ね?お父さま?」

「月乃は分かっているね」


「ちょっと、こんなところでいちゃついていないで、さっさと試着してしまいましょう」

「花音。冷たいなぁ」

「毎度のことではないですか!」


 男物は共通だ。シャツは白。襟はブルーで銀糸の刺繍がある。ベストはブルーで金ボタン。ベルトも白だ。ジャケットは日本で言うところのトレンチコートを細くウエストで絞ったデザイン。丈は膝まである。大きな襟はブルーで銀糸の刺繍があり、シャツの襟と調和させている。縁取りはブルーだ。豪華でカッコ良い王子さま風だ。


 女性ものは妻たちと子供たちではスカートの丈が違う。妻たちは膝丈、子供たちはもうミニスカートと言って良い程に丈が短い。


 だけど、コートの様なジャケットのせいで露出感は少ない。男物と基本デザインは同じでラインや装飾が柔らかく女性らしい。


 子供たちはリッキー達、上の子が百五十センチメートル、下の子たちは百四十程度に成長している。何故か男女の差はない。ビアンカには事前にサイズを伝えてあったので、皆、ぴったりだ。


「あの・・・お父さま。色はこれだけなのでしょうか?」

「蘭華、色が気に入らないのかい?」

「違うのです。これはこれでとても可愛いのですけれど、このブルーのところがピンクのも欲しいなって思ったのです」

「あ!蘭華!それ!私も思ったわ!」

 緋月ひづきが蘭華に同調した。


「あぁ、なるほどね。ビアンカ。お願いできますか?」

「お子さまたちの分だけでよろしいですか?」

「えぇ、私たちは結構です」

「舞依、本当に良いの?」

「だって、すぐに親子か姉妹か分からなくなってしまいますもの」

「あ!そうだったね」


「では娘たちの分は、二色を二着ずつ用意してください」

「かしこまりました」

「ブーツはコンティ靴店のデニスと相談してこちらのものを用意しました。お嬢さまのブーツは後程色違いもご用意致します」

 ブーツは白で膝下までの長さ。当然、ヒールは高い。アクセントカラーがブルーだった。


「手間を掛けさせて済まないね。ビアンカ」

「いいえ、月夜見さまのご注文にお応えすることが私の幸せなので御座います」

「お父さま。ビアンカにお礼のハグをして差し上げてください!」

「え?そ、そんな!」


 突然、月葉つきはが笑顔で僕に言った。ビアンカは心を読まれたかの様に狼狽うろたえた。


「月葉、分かったよ」

「ビアンカ、いつもありがとう」

 そう言って、ビアンカを優しく抱きしめた。

「あ、あわわわ・・・」

 ビアンカは真っ赤になって喜んでいた。


 買い物を済ませてサロンに戻ると、侍女たちが慌ただしく動き、皆に珈琲やお茶を淹れていった。皆が今日の衣装の話で盛り上がっていると、フクロウがバサッと飛んで、フロアに寝ていた小白の上に乗った。


「これから各国を挨拶しに回るのですね」

「あ!天照さま!はい。そうなのです」


「丁度良いので伝えておきます」

「はい。どんなことでしょうか」

 皆が一瞬、緊張し身構えたのが分かった。


「今、各国には玄兎げんとの娘が王女になっている国がいくつかあります」

「えぇ、確か九か国はお姉さまたちが王女となっていますね」

「その子供と月夜見の子供が結婚しても遺伝子的には問題はありません」


「まぁ、お爺さまが同じということで、従弟いとこ関係ですからね」

「ほう。月夜見は血縁を気にするのではなかったのですか?」

「いえ、気にしますけれど、日本でも四親等の従弟同士での結婚は認められています。それにお姉さま達の上の年齢の方々の子は、既に僕の子とは年齢が合いませんから」


「それならば良いのです。因みに月夜見とその妻たちは、神の能力が発現した時点で身体の遺伝子情報が書き換えられているので、それまでの血縁関係者とは遺伝子的には他人となっていますよ」

「分りました」

 フクロウはバサッと羽ばたくと窓枠へと戻った。


「リッキー、皆。今の話は理解できたかな?」

「はい。僕らはこれから訪問する国で出会う、誰とでも結婚は可能ということですね?」

「そういうことだね」




 それから各国への挨拶回りが始まった。人口が一番多いネモフィラ王国からだ。


 お父さんとお母さま達の母国に行く場合はそのお母さまも帯同する。こちらの人数が総勢二十七人と多いので大型船に乗り、僕が瞬間移動させて回って行く。


 ネモフィラ王国の王城の上空に着くと瞬間移動で庭園に降りた。庭園には王のステュアート伯父さんから、フォルランの子や月影姉さまの家族も皆、揃っていた。

「天照さま。皆さま。ようこそネモフィラ王国へお越しくださいました」

「ネモフィラ殿、お久しぶりですな」

「では、大広間の方にお席をご用意致しましたので、どうぞ」


 この多人数では応接室には入れないので大広間の方に案内された。そちらにはヴィスカム前王とお婆さまたちが既に席に着いていた。

「今回、出向きましたのはふたつのお知らせのためです。ひとつは天照家を月夜見に継承したこと、もうひとつは来年からここに居る十六名の孫たちの上の子たちが学校に通う国を選ぶためです」


「今まで無理な頼みを聞いて頂き、助かりました」

「玄兎さま。滅相も御座いません。これまで我々を導いて下さり、誠にありがとう御座いました。そして天照さま。これからもよろしくお願い申し上げます」

「伯父さま、これからもよろしくお願いいたします」


「それで、天照さまのご子息を学校へとのお話しで御座いましたね。是非、我が国にご滞在頂ければと思います」

 そこには、フォルランと柚月ゆつき姉さまの子、ファビアンとミシェルも同席していた。


 ふと気付くと、子供たちがもの凄い勢いで読心術と念話を駆使して情報交換をしていた。

やはり、ファビアンとミシェルの値踏みと観察の様だ。ちょっと怖いな。


 ファビアンは月乃たち七人の娘と同い年で、ミシェルは下の男の子たちの一つ下だ。結婚には丁度良い年齢なのだ。


『誰かファビアンが良いと思う人は居るかしら?』

『・・・』

『誰も居ないなら、私が行こうかしら?』

月音つきね、ファビアンが気に入ったの?』


『お母さま。えぇ。彼もそうだけど、この国が好きだわ。それに月影伯母さまや柚月伯母さまにアンナマリーお姉さま、クラウスお兄さまに秋高しゅうこうお兄さまもいらっしゃるから安心でしょう?』

『そうね。あとはファビアンがあなたを気に入るかどうかね』

『それは滞在中に何とかします!』

『月音・・・あなた強いわね』


 帰り際、月葉と蒼羽がヴィスカム前王とウィステリアお婆さんのところへ行ってお話ししていたのが印象的だった。お婆さんは本当に嬉しそうな顔で、二人を抱きしめていた。琴葉も笑顔になっていた。


 その後、月影姉さま、良夜、彩月、秋高、アンナマリー、クラウスの神宮を見学した。




 次はグラジオラス王国だ。

出迎えてくれたのは、シルヴィアお母さまのおいで現王のイサーク グラジオラス、王妃ミランダ、王子ラファエルとその妻、オフェリア。ラファエルの子でクリスティアンとミレイアだ。


 神宮からは望月みづき姉さまとその夫のミカエル ハビエル公爵、その息子のフラヴィオと妻のアドリア、その息子のブラウリオ。更に王都の神宮の幻月げんげつ伯母さんが引退し、その後を継いだ望月姉さまの娘、ナディアとその夫ベルトラン、その娘のレティシアが顔を揃えた。


 総勢十四人も居るが、僕たちは先だってお姉さま達宮司の能力の拡張のために訪問しているので、顔も名前も知っている。子供たちにとって標的となるのは、次期王の子供二人と望月姉さまの孫のブラウリオだけだろう。


 特に次期王の息子クリスティアンは、娘たちと同い年で娘のミレイアは息子たちの一つ下。それにブラウリオは蘭華と同い年だ。


 またしても子供たちはクリスティアンとミレイア、それにブラウリオの心を読み始め、誰に気がありそうだとか誰か気に入ったかと情報を集めていた。


 三人の中で意志をはっきりと示したのは、クリスティアンだった。楓月ふづきを見つめて視線を離さなくなってしまった。しばらくすると、心の中でつぶやいた。

『絶対に楓月ふづきさまと結婚したい!』

『きゃーっ!』

 娘たちが念話だけで叫んだ!


『楓月、もうクリスティアンはあなたにぞっこんね!』

『ちょっと、茶化さないでよ!』

 そう言いながらも楓月はまんざらでもない顔で赤くなっていた。これは決まりだな。




 次はエーデルワイス王国だ。ここでは事前に子供たちに情報を伝えておいた。この国には十一年前から葉月はづき姉さまが派遣されている。


「葉月姉さまはニコラ レフェーブル公爵と結婚して、公爵領に神宮を作った。息子のヴァレリーはそのまま公爵家を継ぎ、娘のフランソワはアンリ ベナール公爵の長男と結婚し、王都の神宮の夜月よげつ伯母さまの後を継いだのだよ。その息子のレアンドルは、まだ三歳だ」

 僕は家系図の様に僕との関係を大きな紙に書きながら子供たちに説明した。


「次に私の弟の良節りょうせつは、ブランジェ公爵家の娘ステファニーと結婚して、ブランジェ公爵領に神宮を作った。その息子のアルフォンスが五歳で、娘のエリスは三歳だ。

ステファニーは、ジュリアお母さまのお姉さんのオードリーの娘だ。つまり、従弟同士の結婚だね」


「エーデルワイスの次期国王アーノンとクリステルの間には、姉のヴィヴィアーヌ八歳と弟のシルヴェストル七歳の二人の子が居る。先日、葉月姉さまの家族の能力拡張をしに来たのだけど、その時に聞いた話では、長男のシルヴェストルは王になりたくないと言って国王を困らせているそうだ」


「シルヴェストルの姉のヴィヴィアーヌは、それを考えてのことなのか、葉月姉さまに私の息子を婿養子に迎えられないかと相談して来たそうだよ」


「それに対して私は、君たちの誰かを婿むこに出すと約束はしていないよ。ヴィヴィアーヌと結婚して、王位を継いでも良いと考える子が居ればそれは反対しない。と言っておいたよ」


「では、僕ら七人の中でヴィヴィアーヌを気に入る者が居て、彼女にも見初められたなら、いずれはエーデルワイスの国王になれるのですね?」

斗真とうま、そういうことだね。でもそんなに上手いこと相性が合うものかな?」

「それは会ってみないことには分かりませんね」

「では、僕ら七人がヴィヴィアーヌの正面に座る様にしましょう」

 斗真はリッキーに次ぐ仕切り屋だ。リッキーの良き相棒となっている。


「リッキーはその中には入らないのだね?」

「僕は婿には行けません。嫁を探します」

「意志が固いな、リッキー。でもヴィヴィアーヌに見初められたらどうする?」

「いえ、僕の意志は変わりませんから」


「ふふっ、そうか」

「お父さま、なにかおかしいですか?」

「いや、真っすぐなことは悪いことではないよ」


 リッキーは長男らしい性格だな。斗真もとてもしっかりしてきた。先が楽しみだな。

お読みいただきまして、ありがとうございました!

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