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2020年東京日記  作者: とみた伊那
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51. 29日ブルーインパルス飛ぶ

医療関係者への感謝の気持ちとして、自衛隊が29日の昼に都心上空をブルーインパルスが曲技飛行をした。


今までの日記にいろいろ書いたように、私はずっと都心上空飛行の騒音と危険性に迷惑していた。


朝一番に航空自衛隊に電話で問い合わせ。

「いつも国を守ってくれてありがとう。ところで、医療人への感謝とブルーインパルスの飛行との関係を教えてください」

と丁寧に言うと

「いろいろなご意見があるのですが……もにょもにょ」

と、煮え切らない返事。そこで私はいつも羽田新ルートで迷惑していること、医療行為には静かにしてもらうことが一番だということ、飛行機が見たくて人が集まったら感染が広まること、などを理論的に説明した。何を言っても相手の自衛官は「もにょもにょ」


つまり医療人への感謝とブルーインパルス飛行には何の根拠もなく、何となくのイメージで決まったということが分かった。


人の感じ方はいろいろで、ブルーインパルスが飛んでかっこいい、と思う人もいる。

私は自衛隊員には感謝している。しかしああいう武器を見て、楽しいかと言えば、戦争を連想して決して楽しい気持ちにはならない。同様にスポーツ選手は立派だと思うが、ボクシングやプロレスなど、見ていると気分が悪くなる。例えばビートルズのコンサートでも、閉鎖された会場でビートルズが好きな人が聞くことに価値がある。それが突然家の隣の空き地でコンサートをやられたら、住民全員が喜ぶとは限らない。

ブルーインパルスの飛行で喜んでもらいたいなら、訓練用に基地で見たい人を集めてやればいいのに。


医療人への感謝とブルーインパルスとの関係は、精神論だけで理論的な説明がどこにも無かった。

『この結果、効果を期待して、この作戦をする』

の説明なく、戦闘機を飛ばす。

自衛隊は大丈夫だろうか。


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