18.羽田・イライラ
外出を我慢していると、基本的にストレスがたまる。それは仕方ない。病気から自分自身を守るために。
しかしその基本的ストレスに加えて、日によって、二日に一度くらいの頻回に。午後三時を過ぎるとそのストレスが十倍に膨れ上がる日がある。
羽田新ルートだ。
今までは羽田空港への離着陸は、東京湾からのルートを使用していた。新ルートとは、そことは反対の東京の人口密集地の真上を通過して、羽田に着陸する。
新ルートを使用する理由は
『成田も羽田も満員で、これからのグローバル社会を支えるためには人口密集地の上の羽田新ルートを使うしかない』
という国土交通省の説明だった。
しかし、スティ・ホーム。成田は滑走路の一本を使用しなくなったし、羽田も乗客が減って飛ばない飛行機が並んでいる。そんなに飛行機の便が減った時なのに、成田も使わず、羽田の海のルートも使わず、一番危険な新ルートを飛んでいる。
うるさい。
しかしストレスは騒音が原因ではない。
元日本航空パイロットという人の話を聞いた時、羽田新ルートは世界のどこにもない急角度で着陸しなければならず、世界一着陸が難しいと聞いたからだ。
つまり、お客さんが減ってガラガラの飛行ルートのうち、最も危険なルートを選んで飛んでいることになる。
何度か新ルートに抗議の電話をかけたことがある。そのたびに
「安全性には充分気を付けています」
というだけの”丁寧な説明”が繰り返された。
そしてその電話は「〇秒ごとに〇円かかります」と、国土交通省の収入になっていった。
4月26日
東京都感染者数 72人
検査数 314人
コールセンター相談件数 2141人