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フェイのバレンタイン


調理場から出て部屋に戻ると、フェイがベッドの上に座っていた。


「なんだフェイ来てたのか」


「お兄ちゃん、どこに行ってたの」


フェイは俺に気づくと立ち上がり、こちらに歩いてきた。


「飲み物が欲しくなって調理場に行ったらキューがバレンタインで、チョコケーキをくれて二人で食べてたんだよ」


「私が一番乗りだと思ってたのに」


「まあ順番なんて関係ないからな、フェイもくれるんだろ」


フェイが持っているのはハート型のチョコレートだと確認できた。


「今年は手作りにしようかなって考えたんだけど、やっぱり出来なかったんだ」


「まあフェイは毎年頑張ってる事は知ってるから」


俺はフェイの頭を撫で励ました、フェイはさっきよりも明るくなりハート型のチョコレートを渡してきた。


「来年は絶対に作れるようになるからねお兄ちゃん」


「楽しみにしてるよフェイ」


俺はハート型のチョコレートを受け取り、食べると今日一番の甘さが口に広がった。


「また買うところを変えたんだなフェイ」


フェイは毎年チョコレートを買う場所を変えるので、フェイから貰うチョコレートを毎年楽しみにしている。


「まあね今年は甘さが一番高い店を選んで、お兄ちゃん用に作って貰ったんだ」


「フェイから貰うチョコレートは、いつも甘くて美味しいから楽しみにしてたんだ」


俺が言うとフェイは笑顔になった。


「そう言ってもらえると私も嬉しいな」 


「それじゃあ私はそろそろ行くねお兄ちゃん」


フェイはドアから出ていこうとしたところ、俺は皆から貰って置いておいたチョコが無いことに気づいた。


「なあフェイさっきまで、ここに置いておいたチョコ知らないか」


フェイは振り返って俺に言った。


「ううん知らないよお兄ちゃん」


「そっか悪いな呼び止めて」


フェイに言うとフェイはそのまま出ていき、俺は部屋中を探したが皆から貰ったチョコは見つからなかった。


「謝るしかないよな」


チョコが無くなった事で皆に謝ることにした俺は魔王城を歩き回り皆に謝った。

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