フェイと一緒に風呂に入る
今日は後1話投稿します。
家に帰ると玄関にフェイが立っていた。
「お兄ちゃんどこに行ってたの」
「さっきクカが俺達の事を心配して来てくれたんだよ、こんな夜に女の子を歩かせるには危ないだろだから送ってたんだ」
「それならいいんだけど、それじゃあ早くお風呂に入ろ」
フェイが言ったことで、俺は思い出した。
「なあフェイ、お前も明日から学校に入学するんだし、ならもう一緒に風呂に入るのは止めにしないか」
「お兄ちゃんは私と一緒に入るの嫌なの」
「俺は嫌じゃないよ、だけど一緒に風呂に入ってるなんて知られたら、フェイが苛められるかもしれないだろ、俺はそれが心配なんだよ」
「そんなの心配ないよ、だから早く一緒に入ろ」
俺はフェイに引っ張られ、風呂場まで連れて行かれた、フェイは風呂場に着くと服を脱ぎ出した。
「ほら、お兄ちゃんも早く脱ぎなよ」
「だったら先に入っててくれ、俺は後から入るから」
「なら早く入ってきてよね」
フェイが言うと風呂に入っていき、これで入らなければ後で文句を言われるので、入ることにした、服を脱ぎドアを開けて入るとフェイが髪を洗っていた。
「フェイ手伝うぞ」
「ありがとお兄ちゃん」
フェイの髪を洗い流すとフェイがこちらを見てきた。
「背中も洗って、お兄ちゃん」
「仕方ないな」
フェイに言われ背中を洗うと、柔らかい感触があった、そのまま背中を洗い流し、フェイが立ち上がると俺の背中に回った。
「今度は私がお兄ちゃんの髪と背中洗ってあげるよ」
「いや、俺はいいよ自分で洗えるから、フェイはもう、入っててもいいぞ」
フェイに言っても、フェイは入ろうとせずに俺の髪を洗い出した。
「はい、終わったよお兄ちゃん」
フェイに髪と背中を洗ってもらい、二人で風呂に入った。
「お兄ちゃん今日は本当にごめんね」
「いいんだよ、今日の事は俺にも責任がある、あの時フェイと一緒に買いに行っていれば、あんな事にはならなかったんだから」
「私ね人間の大人に捕まった時、やっぱり怖かったんだ、まだ魔法も覚えてないしお兄ちゃんが助けに来てくれて、本当に良かったよ」
フェイが涙声で話すと、俺はフェイの頭を撫でた。
「でもフェイは本当に強い子だよ、あの後も泣かずに我慢してたんだから」
フェイは泣きたいの我慢しながら、母さんと楽しく話している事に気づいていた。
「でもね、もうダメだよ」
フェイが言うと、俺はフェイを優しく抱き締めた、そしてフェイは泣き出した。
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