魔王の兄は気を失う
今日も1話だけです。
シルミさんが俺の前に現れると、シルミさんは誰かを背負っているのか、俺が確認するとシルミさんが背負っているのはフェイだった、シルミさんは俺達から通りすぎクカの所まで行きフェイを降ろした。
「ほら、気は失ってるがまだ生きてる」
「うん、ありがとね」
クカはフェイの体を持ち上げ俺に振り向いてきた。
「本当はユーが欲しかったんだけど、今はフェイちゃんが人質になったからわかるよねユー」
俺はクカからフェイを取り戻したいが、今はあまり刺激しない方がいいと考えた。
「フェイと俺を交換か」
「そうだね、ユーもせっかく生き返ったフェイちゃんをまた殺されたくはないでしょ」
「お兄さん信用なんてしちゃダメです、クカさんはお兄さんを手に入れたら、なにをするかわかりません」
「そうだな、だが俺にも兄のプライドがあるんだここは受け入れる」
「さすがユーだね、ならこっちに来てくれる」
クカに言われ俺はクカの所まで行くと、シルミさんが俺の腹にパンチを入れてきた。
「傷つけたくはなかったんだけど我慢してねユー」
最後にクカの言葉が聞こえ俺はそこで気を失った。
「さて、ユーと約束したしフェイちゃんは解放してあげる」
クカさんはフェイさんを私の近くまで持ち上げて来た、今ならこの人を倒せばフェイさんは助けられるかもしれないが、今お兄さんはシルミさんに背負われて気絶していた、私はなにもできず私の前にフェイさんが降ろされた。
「それじゃあユーは返してもらったし、フェイちゃんには魔王の座に戻って貰おうかな」
するとクカさんの胸からなにかが出てきて、フェイさんの胸の中に入っていってしまった。
「じゃあ行こうか」
クカさんは私から離れるとシルミさんの所まで行きお兄さんを背負いだして行ってしまった、私はどうしたらいいかわからずフェイさんが目を覚ますのを待っていた。
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