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魔王の兄はフェイを抱っこする


一日目が終わりやっとの事で俺は今日が終わった事を実感した、いつもなら時間がたつのが早いと思うのだが、今日は遅く感じてしまった、俺はベッドに入る所で違和感を覚えた、ベッドが少し膨らんでいるのだ。


「今日は誰も俺のベッドで寝かせないぞ」


俺は毛布をどかすと、そこからフェイが姿を現した。


「ほら、フェイちゃんと皆が休んでいる所でしっかり寝るんだ」


「嫌、今日はお兄ちゃんと一緒に寝る」


フェイは布団に張り付いて動こうとしなかった、これは俺が言っても動かない雰囲気だ。


「それならフェイ、ちゃんと病気を治したらどこか街にでも買い物に行こう」


俺が言うと、フェイはにゅと布団から頭を出してきた。


「それ、本当お兄ちゃん」


「ああ本当だ、だけど皆が休んでいるベッドで寝て治さないと、約束はできないぞ」


「それなら、連れていって」


フェイはベッドから這い出てきた、すると俺に抱っこをしろと命令しているのか、こちらに体を向けてきていた。


「さすがはフェイだな、わかってくれると思ってたぞ」


俺はフェイを抱っこし、アルさん達のベッドまで運んでやった、フェイをベッドに寝かせて、俺は部屋から出た、自分の部屋に戻りベッドに入り眠った。

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