フェイとキューはあーんをする
今日も1話だけです。
俺は母さんが用意したご飯が置いてある場所までフェイ達に連れてこられた。
「はい、お兄ちゃんはここに座ってね」
俺はフェイに言われ真ん中の席に座らせられた、その横にはフェイとキューが座った。
「本当なら私とお兄ちゃんだけのはずなのにキューが手錠を嵌めるから」
「いいじゃないですかそれに私もユメさんと一緒に食べれるんだし」
「なあ二人とも手錠を外す気は」
「ないよ」
「ありません」
二人に言おうとしたが言い終わる前に笑顔で答えられた
すると俺達が座っている前の席にミルとアルさんが座ったその横には母さんも居るし、そうして全員が座り終わると食事が始まった。
「はいそれじゃあいただきます」
母さんが言ってくれて皆食べ始めたが俺は食べられなかった。
そう言えば俺両手が手錠に繋がれてるから食べられないじゃん、そう思っているとフェイが声を掛けてきた。
「はい、お兄ちゃん、あーん」
フェイは箸におかずを乗せて俺の口へと運んできた。
「んぐ」
フェイは俺の口に押し込んできた。
「どうお兄ちゃん?」
そんな笑顔で言われてもどう言えばいいんだろう、すると今度はキューの方からきた。
「はい、ユメさん、あーん」
キューの方はご飯を乗せて俺の口へと運んできた。
「どうですかユメさん美味しいですか?」
美味しいのは美味しいのだがもっとゆっくり食べさせて欲しい、俺はそう考えていた。
「ちょっとキュー邪魔しないで今は私がお兄ちゃんにあーんをしていたんだから」
「いいえ私は邪魔なんてしていませんフェイ様の方が邪魔をしているんですよ」
すると二人が口喧嘩を始めた、俺はゆっくりと食事がしたいのにこれじゃあゆっくりなんてできない。
「あの、お兄さん」
すると前の席に座っていたミルが話し掛けてきた。
「あーん」
ミルは少し立ち上がり俺にあーんをしてきていた、ミルが食べさせてくれるとさっきまで口喧嘩していた、フェイとキューの声が聞こえなかった。
「なにしてるのかなお兄ちゃん」
「私とフェイ様が話している間に他の子にあーんをして貰ったんですか?」
二人が言っていると俺は二人の方を見たがそこにはさっきまで口喧嘩していた二人は居なかった、俺がミルの方を見るとミルは顔を赤くして下を向いていた、するとフェイとキューが俺の口になにかを運んできた。
「ほらお兄ちゃん私のあーんの方がいいでしょ」
「いいえ私の方がユメさんは喜んでいます」
二人は俺が手錠に繋がれているのをいいことにどんどんと、口の中へと運び込んでいた。
俺の口の中はパンパンになり飲み込めないぐらいだった。
そして皆でご飯を食べているとすぐになくなり食事は終わりへと迎えた。
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