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86話目~ヒント差し上げます

 そこは、前に連れて行かれた人気のない場所だった。


 「ここなら燃え移る物も少ない」


 「……それは、どうもありがとう」


 「あれだろう? 精霊王の件だろう?」


 「なんでわかったの?」


 「ちょ。もう、ソレイユさん……」


 「あ!」


 知らないで通せばいいのに、私はつい言ってしまった!


 「ごめんなさい」


 「大丈夫よ。ソレイユちゃん。私達、口は堅いから」


 「僕達の行動、見張っていたの?」


 「違うって! 返そうと思って探していたらお前達がポーションを大量に買っていたからさ」


 「いやいや。ダウジングで広範囲は無理でしょう?」


 「範囲を広げるスキルも存在するんだぜ。な、ミケ」


 「えぇ。そうね」


 ラキガさんに言われ、ミケさんは頷いて答えました。

 どうやらダウジングの範囲効果を広げる効果を持つスキルをミケさんかラキガさんが持っているようです。

 そのスキルがなかったらユージさんが指摘した通り、部屋を出て来たところからつけていないと無理です!


 「そう。じゃもう、用事はすんだよね?」


 「お前、冷たいな!」


 「だってお花見したいし」


 「そうね。わかるわぁ。私もソレイユちゃんとお花見したいもの」


 ミケさんが、ユージさんにそう返します。


 「わかったよ。教えるよ。でも行動は別」


 ユージさんの言葉に、ラキガさんとミケさんは顔を見合わせ頷いた。


 「話がわかるじゃないか。で?」


 「ピンク色ののろしをあげると、精霊王は現れるそうです」


 「ピンク? それでポーション??」


 「そういう事。ソレイユさん行こう」


 答えたユージさんは、ミケさんから私を奪還しました!


 「ありがとうよ!」


 ラキガさんが、去りゆく私達に手を振ります。ユージさんに抱っこされたまま、手を振り返しました。


 「やっぱり外では迂闊な事、話せないね」


 ユージさんは、ボソッと言いました。

 そう言う事で、一旦ワープして部屋に戻り作戦会議です!



 ☆   ☆   ☆



 私達は、板の地図を使い場所を探します。

 だけどいい場所がありません。

 条件その一。燃える物がない場所。

 条件その二。人に見つからない場所。


 森の中はダメでしょう。燃える物がいっぱい。

 さっきみたいな場所って事になるよね? でも、人が来ないとは限らない。

 というか、人が来ないと保証される場所がない!


 「うーん。魔法陣を描くからパッと出来る作業でもないし……人が来ない場所かぁ。あった!」


 「え? どこ?」


 「壁の向こう側! モーグの森のロウさんがいる場所! あそこ岩肌でしょう? 許可が貰えれば気兼ねなく出来るよね?」


 「そっか! こっち側に逃げたけど壁の向こう側で呼び出す事も可能かもね!」


 私達は、モーグの森へ向かいました。

 そして、森の中へ入ります。


 「ねえ、あそこへ行くのにはどうすればいいの?」


 私の質問に、ユージさんもどうしようかと首を傾げています。

 よく考えれば、いつも連れて行かれているので歩いて行った事がなかたのです!


 「じゃ、モーグさんにでも聞いてみようか」


 「うん」


 私が賛成すると、モーグさんと出会った場所まで行きました。


 「よう!」


 モーグさんは、キラキラ光る耳を付け、小さな手を上げて挨拶をしてきます。


 「こんにちは」


 私達は、声を揃えて挨拶を返しました。

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