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112話目~立体魔法陣?

 私達は、一つ下の階に下りた。

 ここは、上より暗い気がします。という事は、精霊が少ないという事だよね。

 さっそく一個目の魔法陣へ行くと、発動していなようだったのでユージさんの魔力で発動させる。

 次は、大丈夫だっだけどその次は発動していない。またユージさんが魔力を流して発動して、結局半分しか発動していなかった。


 「ユージさん、魔力大丈夫?」


 「それは問題ないよ。MPポーションもあるし、下の階に行こうか」


 そして、最後の階に下りた。

 って、真っ暗?

 いや、精霊はいる事はいるみたいだけど、下に行くほど少ない配置になってるのかな?


 「カーラさんに着いて来てもらってよかったね」


 「うん」


 でも一応、腰の鉱石を光らせる。

 カーラさんが傍にいれば、これは必要ないぐらい明るいからいらないかもしれないけど、離れたら暗い。


 私達は、一つ目の魔法陣に向かった。

 発動していなかったので、ユージさんが発動させる。

 次も、次も……途中一個だけ発動していたけど、結局その一個以外発動していなかった!


 「これで最後だね」


 「うん」


 ユージさんが、魔法陣に魔力を注ぐ。

 何か今までより光が明るい様な。ここが暗いからかな?

 なんて思っていたら凄く眩しくなった!


 ユージさんが、私を抱きかかえ魔法陣の外に出ると、魔法陣の光が上へと延びていた。


 「これってもしかして、上の階の魔法陣と繋がったんじゃないかな?」


 「え!? それって三つで一つの魔法陣って事?」


 「わからないけど、ただ最後の魔法陣を書き終えたらこうなったから、この12個の魔法陣自体も連携しているのかもね」


 ユージさんが言う通り、12個の魔法陣が連携していないのであれば、この階の一つ目の魔法陣に魔力を注いだ時に、今みたいな光が出てもおかしくない。

 最後の一つの魔法陣に魔力を注いで発動させたら一斉に光り出したもんね。


 「あ、見て! いつの間にか」


 そう言って見せて来たのは、板の地図です。

 覗き込むと驚いた事に、ここの階全体が魔法陣という事になっています!


 「そっか! 六芒星! 魔法陣を線で結ぶと六芒星が綺麗に出来る!」


 ユージさんが叫んだ。

 六芒星! 12個の魔法陣は、一つの大きな魔法陣として大きな青い丸になってしまったけど、位置的にそう。

 大きな一つの魔法陣だったからここで、魔法陣を描くのが禁止されていたのね!


 「あれ? 精霊が増えてる?」


 魔法陣が光を発しているのでわかりづらいけど、増えている様な気がする。


 「はい。あなたがたのお蔭で増えました」


 「あ、この魔法陣って精霊を増やす魔法陣だったの?」


 ユージさんが、カーラさんの返事を聞いて驚いて返した。

 そう言えば今回は、どんな事が起こっているのかとかどうなっちゃうからとか、何も聞かないで始めちゃったよね。


 「実はあれは、私なんです」


 「「えー!!」」


 私とユージさんは驚いて声を上げた。

 そっくりじゃなくて、本人だったのです。


 「ここの木の栄養分が私なのです。って、正確にはちょっと違いますがそういう役割なんです。ですが広大な為一人では無理なので、錬金術師様が魔法陣で分身を作ってくれました。こちらもまあ正確にはちょっと違うのですが。なので、助かりました。この森が枯れてなくなっちゃうところでした」


 「え? じゃ、ここは青々とした木々になっちゃうんですか?」


 私が質問をするとカーラさんが、首を横に振った。


 「この木は、こういう木なのです」


 そのままだったらヒムネさんの森の様に、枯れてしまう所だったって事ね。


 「さて、戻ろうか。この姿も名残惜しいけど」


 「うん」


 地上に戻ると、ハーキュリ―さんがニッコリして待っていた。


 「流石、錬金術師様」


 「小さくして頂き、大変助かりました」


 「ありがとうございます」


 ユージさんに続き、私もお礼を言う。


 「私はここから出れられないので、また穴から失礼して、ありがとうございました」


 カーラさんが、顔だけ出して言いました。

 そこから出ちゃいけないから出てこなかったのね。

 カーラさんにさようならと手を振っていると、私達は元の姿に戻りました。


 「楽しかったね」


 ユージさんが嬉しそうに言った。

 今回は、私は何もしてないよね。


 「ユージさん、お疲れ様でした」


 「ありがとう。こっちに来てよかった」


 「さて帰るか。今度は、遊びに来いよ」


 「はい。是非、また伺います」


 ハーキュリさんは、ユージさんの返事を聞くとスーッと飛んで消えて行った。

 それにしても魔法陣って奥が深いね。

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