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111話目~12個の魔法陣

 「お待たせ」


 ユージさんが、一時間半後ぐらいにテントから出て来ました。

 そしてなんと、手には精霊のハーキュリィさんが!


 「お久しぶり。まさかここに来るとは思わなかったな」


 「お久しぶりです……そっか。なるほど」


 そうだ私達は、ハーキュリィさんに小さくされた事があった。


 「まあ、ハーキュリィ!」


 「カーラ、元気そうだな」


 穴から顔を覗かせている精霊に、ハーキュリィさんは挨拶する。

 カーラさんって言うんだ。って二人共知り合いだったんだね。


 「では、二人共準備はいいか?」


 そう言いながらハーキュリィさんは、私達の上を旋回します。


 「ありがとうございます」


 「あ……」


 私の目の前の景色が変わりました。何もかも大きくなった。

 って、私が小さくなったんだよね。


 「やっぱり凄いね。地図もちゃんと繁栄されていると思う。兎に角穴に入ってみよう」


 「うん」


 私達は、カーラさんの元へ向かう。


 穴は、ユージさんでもスポッと入れるぐらいの大きさがあり、奥が深そうです。

 さて、どうやって穴に下りようか。


 「ねえ、気がついた?」


 「うん?」


 「僕達にも羽根がある!」


 「え!?」


 よく見れば、ユージさんに羽根が! 私にもある!


 「僕達、どこからみても精霊だよ!」


 何かユージさんが、興奮してます。


 「二人共ありがとうございます。この下です。案内します」


 カーラさんが、こくんと頭を下げて、お礼を言うと下に下りていく。

 羽根を広げても大丈夫な広さの穴だけど、羽根があるとはいえ勇気がいる。


 「はい」


 ユージさんが何故か手を伸ばして来る。


 「えっと」


 「手繋ごうか? あ、こっちの方がいいか」


 って、ユージさんは、私を抱き上げた。

 そして、ふわっと穴に飛び込んだのです!

 思ったよりゆっくりと降りていく。

 降りたユージさんは、私を下ろした。


 地面の中は、たぶん大きな空洞だと思うんだけど、木の根が伸びていて凄い事になってます。

 それより凄い事になっているのは、ここにいる精霊たちは皆、カーラさんと同じなんです!

 ウェーブがかかった腰まである茶色い髪の精霊。顔だちも同じ。

 私じゃ見分けがつかない。


 「うーん。僕達じゃ見分けがつかないかも」


 くるんと、カーラさんに向いてユージさんが言いました。


 「そうかもね。じゃ私はあなた達について行くわ」


 「そうですね。お願いします」


 そう答えてユージさんは、板の地図を見た。


 「うーん。結構あるな。地図を見ただけじゃ、発動しているかとかわからないからなぁ」


 「本当だ。いっぱいある」


 いっぱいと言っても数えてみると12個だった。


 「近場の一個見てみようか?」


 「うん」


 私達は、魔法陣の一つに向かって歩く。

 この空間にいる精霊は、何故か光を発していた!

 ほんわか明るいひかりで目に優しい。

 なので暗くて困る事はないみたい。勿論、カーラさんも光っていた。七色の光です。


 一番近い魔法陣は、発動しているっぽいです。

 なので次にいくもそれも発動しているみたい。

 こうして確かめて行くと、六個目で発動していない魔法陣を発見です。


 「あの土を頂いても……」


 「そうでした! ここでは魔法陣を使うのは禁じられています」


 ユージさんが粘土を作る為に土をもらっていいか聞く前に、カーラさんが思い出したと言った。


 「そうですか……」


 「地上に戻る?」


 「うーん。僕の魔力で足りるか確かめてみる? もしかしたらMP10でいいやつかもしれないし」


 「あ、そっか」


 大きい魔法陣だったからオーブ作っていたけど、この大きさならユージさんの魔力で発動した事あったわ。


 「また一緒にやろう」


 「うん」


 私は何もしないけど、杖に手を添える。

 魔法陣の中心に杖を立て、ユージさんが魔力を注ぐと魔法陣が発動しました!


 「よし! これでよさそうだね。次も見てみよう」


 「うん」


 って、残りの六個を見て回ったけど全て発動しています。

 うーん。これでOKなのかな?


 「この階のは全部発動できました?」


 と、カーラさんが聞いてきました。

 この階はって、まだ下にあるとか?


 「終わったようですけど、まだ下に階があるのですか?」


 「はい。あと二つ」


 ユージさんが聞くと、カーラさんはこくんと頷いて答えました。

 何かしっくりこないと思ったらまだあったのですね!

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