表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強モンスター剣士GB  作者: 傘流 正英
2/2

第二話  PK専門ギルド

ユウキの本名が、明らかになります。

私の名前は、結城 凛子。

ひきこもり一歩手前の、女子高生です。

学校には、友達なんかいません。

特別友達が欲しいとは思いません。

ただ、友達のいない寂しい奴と思われるのは嫌です。

私が引きこもり一歩手前というのは、先生が友達を作れだの、いい子ぶった奴らが、友達になろうなどと鬱陶しいからです。

わたしは、一人が好きなんだほっといてくれ、という感じです。

だから私はこのごろ、前から興味のあったフルダイブのゲームをしています。

うるさい奴等の事なんか忘れるために。

そして、ゲームの中には見たことのない景色がいっぱいありました。

でも、私はゲームがへたくそで、もっと向こうが見てみたいと思っても、すぐにモンスターにやられるかPKされてしまいます。

私はすぐに諦めてしまい、他のゲームへと移っていました。

そんなとき、いまやっているゲームと出会いました。

キャラも私好み、なんといっても、景色がすごくきれいなのです。

町中で見る景色がこんなにきれいなのです。

もっと向こうに行けば、もっときれいなものが見れるはず。

私はそう思い、すぐに装備一式をそろえました。

そして、早く向こうに行きたいと思い、早速購入した剣などを装備しようとしました。

でも、剣も、鎧も何もかも装備できませんでした。

私が購入したものは全部、剣士用だったのです。

何も知らない私は、ステータスを全部魔法職につぎ込んでいました。

なんでもかんでもテキトーに、YESボタンを押した報いです。

でも、ある程度のレベルになれば、剣なども使えるということでした。

無駄にならなくてよかったです。

私は雑魚モンスターを狩って、LVを上げようとしましたが、魔法職しかないへたくその私には、そのLVは高いハードルでした。

雑魚モンスターに詠唱途中でやられる始末です。

このままではいけないと感じた私は、気乗りはしませんでしたがフレを作ってみました。

でも、

「お前、役に立たなすぎ」

と、見捨てられてしまいました。

それでも、諦めきれずに、雑魚モンスターと悪戦苦闘している私の前に、ある少年が現れました。

その少年は、なぜか山で倒れていたので、私が助け上げ宿屋まで連れてゆきました。

少年は、始めたばかりだというのに、すごい装備をしているように見えました。

私は、その少年にフレになってほしいと頼んでみました。

すると、あっさりすぎるほどにOKしてくれました。

明日からは、その少年と冒険をします。

まあ、LVも上げてないのに、すぐにとはいかないと思いますけど。


「ユウキは、明日の3時までINしてこないんだよね。暇だなぁ」


暇を持て余したGBは、街の中を見て回ることにした。


「ん?いいにおいがする」


匂いの下では、肉を焼いていた。


「おっさん。その肉ちょうだい」

「おう、100ギルだ」

「100ギル?なにそれ」

「お金だよ、お、か、ね」


GBは、お金など使ったことがない。

GBがどうすればいいか困っていると、NPCのほうから肉を差し出してきた。


「今日はいいよ、もってけ」

「いいの?」

「ああ、またいつでも来いよ」

「うん、ありがと」


そのあとも、GBが食いたいと思うと、NPCが差し出してくれた。

肉も食い終わり、街の中も一通り回ったGBは、街の外へ出ることにした。

街の外を歩いていると、男たちに囲まれた。

いかにも盗賊といった風貌の男たちに。


「おまえ、なかなかよさそうな装備してるじゃねえか」

「そ~う?真っ黒でダサいと思うけど」

「なら、そのダサい装備全部置いてけ」

「嫌だよ。これぼくのだし」

「これを見ても、そんなことが言えるか」


男たちは、腕に書かれた二本の剣とドクロの入れ墨をGBに見せて見せた。

こいつらは、PK専門のギルド「デスソード」のメンバーだった。


「おい、びびったか小僧」

「えっ、なんでびびるの?」


GBにはそんなものは通用しない。

だいいち知らない。


「なあ、こいつ装備はいいけどただの初心者じゃね」

「なるほど。なら納得だ。おい、死にたくなければ装備を置いてけ。今日は許してやる」

「だからやだよ。ことばがわからないの?おっさん」

「お、おっさんだと。もういい、死ね」


男たちは、手慣れた様子で同時にGBに向かって突進した。

そして、GBに剣を抜く暇も与えずに、キルするつもりでいた。

しかし、逆に自分たちと同時に突進してきたGBに、カウンターで一瞬にして半分以上の5人がやられた。


「う、うそ~ん」

「退却だ。おまえ、おぼえてやがれ」


三下のような捨て台詞を残して、男たちは走って逃げて行った。

翌日INしたユウキは、GBに傷があるのを発見した。


「どうしたのこれ?」

「昨日、散歩してたらおっさんにやられた」

「そう、傷を見せてみて」

「こんな傷だいじょうぶだよ」

「だめ」


そう言うと、ユウキはヒールし始めた。


「暗いのに、一人で街の外には出ない方がいいとおもうよ」

「わかった。うわっ。傷が治った。すごいよユウキ」

「そ、そうかな」

「うん」


照れ臭そうにしているユウキが叫んだ。


「それじゃ今日は、まずLV上げだ~お~っ」

「お、お~」


GBの強さを知らないユウキは、LV上げから始めたのだった。


PK専門ギルド。なんかこわい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ