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Day 1 月曜日

恋する女の子の1週間を描いた作品です。どうぞお楽しみください。

 私は、リゼ。さあ、1週間の始まりだ。パパは、月曜日は週末までが長いので一番嫌いだと言うけれど、リゼは一番好きな曜日だったりする。なぜなら、高校に行けば片思いのシュウくんに会えるからだ。

 さすがにパンを口にくわえて「遅刻だー!」って走るなんて古典的なことをしても目立つだけだから、そんなことはしない。しっかり朝ご飯を食べて、身だしなみを整える。制服のリボンをピシッときめて、出発!

 学校までは、自転車で10分ほどで着くから比較的クラスの中では近い方だ。今日はシュウくんと話せるかな、なんてことをぼんやりと考えつつ、学校へ向かう。

 今日の1時間目は、地理の授業だ。ラッキー!地理は、移動教室の上、シュウくんと席が隣だ。地理の先生は、隣と話し合うように指示することが多いので、必然的に話すことができる。何とも願ったりかなったりの授業なのだ。

 地理の授業は、あっという間に終わってしまった。朝から至福のひと時だ。なかなか好きと言い出せない私にとって、1時間隣にいられるだけでも幸せなのに、会話もできて言うことは他には無いくらいだった。あっ、でもちゃんと授業も聞いたんだからねっ!!

 1時間目の地理以外には、これと言ってシュウくんと話す機会はなかった。気が付けば、あっという間に放課後になっていた。

 

 学校帰り、同じ文芸部に入っているマリと部室でおしゃべりをするのが日課だ。文化祭シーズン以外、これと言ってすることがないので、部室は、完全にガールズトークの会場と化している。マリは掃除当番なので、私が先に部室の鍵を開けて、自販機で買ったミルクティーを飲んでいた。するとマリは突然教室に入ってきて、開口一番、

「シュウくんとは、何か進展あった?」

と聞いてきた。わたしは、ペットボトルをテーブルにおいて、

「いや、特に何も。突然どうしたの?」

「だって今週の金曜日だよ、日曜のダンスパーティーの申し込み締め切り、保護者会主催の。」

そう、私は学校公認のダンスパーティーという大事なイベントのことをすっかり忘れていたのだ。そう、この学校の変わった行事として、学校公認、保護者会主催というお墨付きのダンスパーティーがあり、そこでダンスを踊ったパートナーは、その半数くらいがカップルになるという素晴らしいイベントがあるのだ。あー、なんで忘れていたんだろう、っていうか、どうやって誘えばいいの!?

数分呆然としていたらしい。マリが目の前に手をかざして、

「おーい、聞いてますかー。というか起きてますかー。」

と声をかけるまで意識が飛んでいた。

さて、1週間で、どうすればいいの!


続く


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