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生産だって冒険だよね  作者: ネルシュ
13章素晴らしき世界
215/236

14-1

久々の更新です。

さて、本章をもって、一区切りとさせていただきます。

お礼の言葉やその他については、最後にあとがきとして掲載させていただきます。

まずは、本章をお楽しみください。

 昨日のイベントではかなりの経験値とスキルレベルを稼げた。再ログインした時にびっくりして、ステータス画面を2度見したくらいだ。

 20を超えてたレベルが3も上がるなんて。それに、今までの生産活動では大して使わなかった【水魔術】や、取ったばかりの【投擲】を筆頭に、軒並みレベルアップ。イベント用アイテムはすべて新規扱いだったのか、伸び悩んでいた【鑑定】などの高レベルスキルも上昇しウハウハだ。

 あー、そう言えば、もう上位スキルに進化できるのがあるんだっけ?えっと、確か35以上だから……【鑑定】と【錬金】か。ずっと初期から使ってるからなぁ。

 進化させると良いことだらけだ。スキルの名称が変化し、効果がアップし、レベルが初期化される。新しいスキルアーツも手に入るし、今までのスキルアーツがパワーアップすることもある。

 でも、気になるんだよな。だって、35「以上」でできるってことは、そこが上限じゃないってこと。実際に【鑑定】は40超えてるし。そうなると、スキルレベルの上限まで上げてからって気もする。

 進化させた後にもう一回初期スキルを覚えることもできるって話だけど、そうするとスキルポイントを使うみたいだし。うーん。スキルの進化に必要なポイントは5。まだまだ先があるみたいだから、次の進化時にはもっとポイントが必要になるだろうし、技術だって進化の可能性があるだろ?そうなると、むやみに今使いたくない。

 ああ、そうですよ。最後の最後までエリクサー残しておくタイプですよ。コレクションしておくタイプです。……よし。決めた!こんな最初のところで作成数の星を5つにしようなんて馬鹿な事を目標にしてるんだ。ついでに、スキルレベルも上限まで上げてみても良いだろ。


「そうなると、もっとイベントに参加した方が良いのか?あそこでのアイテム全部“鑑定”したわけじゃないだろうし」

「旦那様。お客様がお越しです。『幻獣旅団』とのことですが、お通ししてもよろしいですか?」

「へー何の用だろ?良いよ、通して」

「はい」


 うーん。気が付けばこの家で雇っている人も多くなってきたな。メイドさんなんか見たことない人の方が下手したら多いかもしれん。最近は最終面接すらセバンスに任せっきりだもの。宿舎兼お店の方もかなり手狭になってきたってセバンスも言ってたし。そうか、こっちの方が3倍速く時間が流れるんだから、すでに商売始めてから数カ月経ってるんだ。順調って話だから雇える人間も多くなってたんだな。渡してある金とか儲けた金で拡張して良いって改めて言っておかないと。福利厚生は大事ですよ。

 それにしても、『幻獣旅団』は別の街に行ったんじゃなかったっけ?戻ってきたのかな。

 そんなことを考えながらも回復薬作成は問題なく続けられる。ここまできたらすでに製作じゃなくて作業だよな。回復薬(中)がカンストしたら、他のことしようかな。そろそろ他の街で手に入るアイテムがここでも売られるようになるだろうし。ちょい高だけど。

 作業所に懐かしい三人が入ってきた。みんな驚いた顔をして室内を見回している。作業所なんて、生産ギルドの作業所とそんなに見た目変わらないだろうに。何がそんなに気になるのかな。


「よっ。おひさ♪」

「お邪魔します」

「おう」

「こんにちわ」

「あっどうも。別の街に行ったって聞いてたけど、もう帰ってきたんだ」

「別の街?テツエンには何度も護衛で往復したからな。商業都市だけに珍しいものも多かったが、あそこを冒険の中心にはできないな。ライバルが多すぎる」

「商家が個別で護衛や冒険者を雇ってますからね。良い依頼は懐に入り込まなければ手に入りませんね。あそこは、安定した生活求める冒険者ばかりです」

「こっちの冒険者にとっては魅力的だと思いますよ。ほら、フリーランスが安定した高収入の大企業にスカウトされるのと変わりませんし」

「面白れぇ話は多いし、アイテム類も数が多いが、ちょっと手が出ねぇ値段だ」

「……聞いてると結構冒険が進んでから訪れると楽しい街かもね。ところで、そちらの女性は?」

「あ、初めまして。『幻獣旅団』新メンバーのチュパです!」


 チュパ、チュパ、チュパ……ダメだ。チュパカブラしか思いつかない。リーダーのグリフはグリフォン、サラムがサラマンダー、ユニックがユニコーンだろ?使ってる魔法からの推測だけど、まあ、チーム名が名だし、幻獣名が元と考えて外れちゃいないだろう。でも、チュパカブラは幻獣か?

 その思いが顔に出ていたのか、四人がにんまりと笑った。……あ、違うの?


「よく勘違いされるんだが、俺たち三人は見ず知らずの赤の他人だぞ。名前もたまたま」

「ええ。元ネタは別に幻獣じゃないんですよね。でも、最初臨時でパーティーを組んだ時に他の人から指摘されまして」

「バランスも相性も悪くなかったんでチーム組むことにしたんだよな。ちなみに、サラムはサラミってつけようとしたら先に取られてたから一文字変えたんだ」

「サラムはまだ良いですよ。私のユニックって特殊車両ですよ?そこからユニコーンってかなり強引だと思いません?」

「俺は、本名からもじってる」

「私はチュッパチャプス好きだから。チュパカブラじゃないよ」

「でもまあ、このチーム名で有名になってきたから、今更変える気はないけどな」

「まあ、入りたいってやつが居たら、今なら名前変更もできるし、それっぽいのにしてくれればいいんじゃないかな?」

「そこまでして入りたいのであれば、問題なのは性格くらいですね。まあ、どこかのクランのように大所帯にはしませんよ」

「私が入ったのは、何度かフリーで組んで意気投合したからですし」

「チームを組むってそういうもんかねぇ」

「そりゃそうさ。言うなら趣味のグループだ。フィーリングが合わなきゃ長くはやってられんだろ」


 確かに、『名無し』もそんな感じで組み始めたって聞いた気もするし、俺が基本ソロなのもまあそれが理由でもある。仕事人っぽくその場その場でパーティー組むのとはやっぱちょっと違うよな。ダイブが義務的になったらお互いちょっとあれだろうし。

 それにしても、興味深い情報があった。名前の変更とクラン?クランって確か大規模なチーム的な組織だよな。もう実装されてんの?名前変更と同じで気にしたことなかったからなぁ。

 そう思って聞いてみると、この街じゃクランは作れないらしい。現在、クラン設立のためのクエストがあるのは商業都市テツエン。はるか先の王都にもあるらしいが、こちらは未到達。テツエンから行ける鉱山都市ガルゲラには無いっぽい。そして、東門の先にあるらしいエルフだか獣人だかの街にもないそうだ。冒険者ギルドが大きく、かつ、許可をする領主の位が高いことが必要。つまり、大領地の領都、大都市に限られる。まあ、大規模な戦闘集団の統制はとりたいよな。

 名前変更については、有料オプション。もちろん、申請して即変更ではなく、審査等が入るらしい。ま、使えない名前はあるよな。

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