仲間探しでも鬼畜暴君③
「これで冒険者登録は完了にゃ」
先ほど書いた登録証明書をカウンターの猫娘に渡す
「最初はFランクからのスタートになるにゃ、その次に [E][D] [ C ][ B ][A] [S] [SS]ってなってるにゃ」
「めんどくさいなぁ、最初っからSSとか出来ないの?」
「な、なななに言ってるにゃ!SSランクは今まででも四人だけにゃ!ランクを1上げるのにもみんな、血の滲むような訓練!、死と隣あわせの冒険!そんなことをー」
「じゃあいいや、めんどくさいし」
「にゃっ」
ガクッとこける、なんとも古い。
隣で 「あはっ、圭らしい〜」と黒が言っているのが聞こえる。
「んじゃ、早速クエストを見せてもらうよ」
「はぁ…そこの掲示板にゃ…」
猫娘は先ほどの喧嘩といい、圭の不気味な雰囲気でどっと疲れている。
「ふむふむ、ランクごとに分かれてるのか。」
「たとえFランクでもどのランクのクエストも受けれますよ、死んだら自己責任ですけども」
「自己責任?もともとからじゃないのか?」
後ろから声をかけてきのは、先ほど圭を助けて少女だ。
しかし圭はクエストをみるばかりで振り向きもしない。まったく興味をもっていないのだろう。
「…はい、先ほど書かれた証明書にはランクにあったクエストで怪我などをした場合は保険が適用されます。」
「圭〜、ちゃんと書いてたよ〜?」
「そうか、あの紙っきれにはちょっとも目を通してないな」
そう話していると、掲示板の隅っこにボロボロになったクエストがあった、圭それに目を通す。
「なんだこれ」
「あ、あぁ。それはですね。魔王討伐のクエストです。誰かがずっと貼りっぱなしなんですよ。」
「魔王討伐?この世界には魔王がいるのか?」
「え?え、えぇいます」
ふむ、と顎に手をあて考える
「なぜ、こんなにボロボロに?」
「魔王は確かにいるのですが、魔王自身なにもして来ないというか、居場所がわからないというか。」
「魔物を操ってるのは魔王なんだろ?もっとも倒すべき敵だと思うが」
魔物の主たる者、それを倒す事で魔物は敗北する。そう考える圭。
「居場所のわからない、無害な物より。いま暴れまっている魔物を倒すのが先決というのが、冒険者の考えなのでしょう。」
しかし、と少女は言葉を繋げる
「クエストとついでに受けている、冒険者もいますよ。二の次ですけども」
(魔王が二の次か、哀れな物だな。ふさわしくない、魔王たる絶対的な称号がありながら無害だ?それとてつもなく不快だな)
圭はボロボロのクエストを手に取りカウンターへと向かった。
久しぶりの投稿です… 想像力が足りないせいで全然進みません…