町でも鬼畜暴君③
「ここ」
と、扉指を指した
「入って」
「へぇ、中はこうなってるんだな」
中は古臭い木製の小屋だが、床には六角形の術式が書かれている、その端には台の上に本が並べられていた。
「そこの真ん中に立って」
「ん?ここか」
「まずは魔力の質を調べる。精霊を使ってる時点で質は相当の物だけれど一応。」
「あぁ、構わないよ」
彼女は圭の前に立ち、片手を圭に向けて目を閉じた。
突然術式が眩い光を放つ。
少しの間があく
「おかしい」
『どうかしたの?』
「魔力が感じられない」
『つまり?』
「魔力が無いってこと」
(そうか、俺には魔法が使えないのか。当然っちゃ当然か)
そう、なにせ圭は地球生まれの純日本人である。魔力などあるはずがないのだ。
『あはっ、残念ね圭』
「残念ですませれる事じゃない」
魔法少女は深刻な顔をしている。
「私達人間は少なからず絶対に魔力は持っている物。こんなのイレギュラー」
事は圭達が考えているより深刻な事らしい。
「魔力を使えないで、なぜ精霊を使えてるの?」
「クロはずっといる、それに精霊なんて物じゃないからな」
『私も圭に好きでついて行ってるの』
彼女の頭には[?]がいくつも付いているようだ。
「精霊じゃない??」
『あはっ、だって私も魔法なんて使えないもの』
「???」
これ以上話しても、余計彼女を悩ませるだけだろう。
「まっ、そう言う事だ。じゃあな」
圭もまた余計な事を聞かれない様に店を出ることにした
「待って、あなたは何者なの?」
「ただの人間だよ」
「あなたの目を知ってる。私の… …大事な友達にいたから… …あなたは… …何を失ったの?」
「ははははははっ!俺は何も失う物なんてない。」
圭はいきなり高笑いをする。あの目だ、トリガーが外れた時の目。
「!?」
「俺は欲しい物は全て手に入るからな、この世界は俺に何をくれるのかな。はははっ」
「そう… …あなた世界に絶望してしまったのね… …」
彼女がそういい終わる前に、圭達は店を出た。
「いいぜ、手に入れてやるよ。この世界全てを。はははっ!」
「あはっ!やっぱり圭はこうじゃないとね」
やっとここで圭の目的が決まりました。
圭のトリガーが外れる条件がまだバラバラですね。
続きます