町でも鬼畜暴君 ①
グロ注意です。
「ふぅ、ようやく着いたな」
あれから森を10分ほど歩くと抜け道へと繋がっていた。
「このでかい門が町の入り口か?」
『そうだね、ここからでも人の声がきこえるよ』
「一般人でも入れるよな?町なんだから。」
ここまで来て町に入れないとなるとこれからが苦労するだろう。早めに情報を集めておきたい。
『あはっ、圭一般人じゃないけどね』
「そこのお前」
「ん?」
突然声をかけて来た男はゴツゴツとした体格で少し老けた、いかにも強そうな防具で身を包んでいる男、背中には大きな剣、おそらく両手武器だろう。
「ごめんね、いきなり」
その後ろにはさっきの男とまではいかないがそれなりの体つきだ。そして隣にはおどおどとした少女がいる、森で会った彼女と歳は同じくらいだろう
「すなんな、急いでるんで」
いつものように圭は、めんどう事に巻き込まれまいと逃げるように後にする。
「いや、ちょっと聞きたいだけなんだ、金髪の女性を見なかったか?歳はこの娘と同じくらいだ」
「わ、私のお姉ちゃんなんです…」
(金髪…あぁ、森で会った女か。)
「すまんが、知らないな。それじゃあ」
「あ、ぁありがとう」
『まって圭』
「ん?」
クロが圭を呼び止める
『あのでか男の後ろにいる娘、圭の心読んでる。』
(心を読んでる?魔法かなにかか)
『多分ね〜、どうするかは、圭に任せるね〜』
その瞬間、先程までびくびくしてた少女が、驚いた顔をした。自分が心を読んでいたことがバレて驚いているのだ。圭はそれを見逃さない、一瞬の隙に読まれた事を仲間に言われたら、圭が彼女を知っている事を言われてしまう。
「死ね」
圭は少女の顔を見て小い声、おそらく誰も聞き取れないであろう声で言った。
「はい」
「ん?どうしたんだアリシ」
そうデカ男が言い終わる前に少女は、呪文らしき物を唱え、水の刃物を作り出した。
その瞬間
ズシャ
.
.
.
.
.
ゴトッ
少女の小動物の様な可愛らしい顔はそのまま地面へと落ちた
「あ、、アリ…アリシャ?」
デカ男が問う、少女は答えない。当然だ死んでいる。
「アリシャ!!!!」
状況を把握したもう1人の男が首のない身体を抱きかかえて叫ぶ。
「なんだこれは…なんだこれは….」
デカ男は膝をつき同じことをぶつぶつと言った。
「ひぃいぃいい!!」
圭は先ほどと同じように叫んで走って町の中に入った。
『圭〜もっとレパートリーないの〜』
町の中に入るとクロが聞く
「なんであんなのに頭使わなきゃいけないんだよ。けど何処かのゲームみたいに教会で復活なんてしないよな。」
『あはっ。大丈夫だよ思うよ〜、生き返るんだったらあそこまで絶望しないだろうし』
「そうか、町の近くで殺したからはやめにこの町を出た方がいいな」
おい!町の近くで死体だってよ!
なに?自殺?
あぁ、なんでも首を魔法で切ったとか。
「騒ぎ出したな」
『圭〜、足疲れた〜』
「そうだな、お腹も減ったし何処か休める所を探そう」
はい、ちょっとグロが入りましたがこんな感じです。町でも鬼畜暴君 ②に続きます。