先負
家でゆっくりと本を読んでいる。
そばには紅茶が、暖かい香りを立ててくれる。
今日は先負。
午前中は凶、午後中は吉とされている日であり、静かにまったりするのがいいとされている日。
だから私は、今日ぐらいは、ゆっくりとしている。
窓を開けているから、ゆっくりと風が家の中に入ってくる。
たまには、こんな日もいいなと思いながら、ページをゆっくりとめくる。
負けるという日が付いているけども、別にそんなことは気にしていない。
そう、睡魔になんて負けるものかと思いながら、紅茶を飲み続け、本を読んだ。
ちょうど1時の時計のチャイムが鳴っていた。
気付いたら、いつのまにか4時になっていた。
何かしないといけないことがあったような気がするが、もういいやと投げ出す。
今日はまだ春休みだから、まだ時間はある。
私はそう考えた。