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16 仲直り

『ここでjokerを引かなければ、俺の勝ちだ!』

『いや、jokerを引かせて遅延する!』

『とりあえずはよ引けよ』

『……こっちだ』


 ♠︎5は世界を渡ることを決意した。

 ……想い人である❤︎5は、今もまだ生きているのだろうか?

 分からない、もしかしたら別の5を持つ者と消えたかもしれないし、まだ生きているのかもしれない、

 ……でも、行動はしないよりかはした方がいい。

 しないで後悔するなんてことは、もう嫌なんだ。

 彼女はそう思いながら、世界を渡った。


 ……♠︎5!?

 ❤︎5は♠︎5を見つけると慌てて建物の影に隠れる。

 ……どうして彼女がここにいるのだろう?

 別に彼女のことは嫌いではない……が、ちょっと気まずいのだ。

 元々私と彼女は恋人同士だったのだが、彼女が本当に自分のことが好きなのか分からなくなって別れてしまった。

 それ以降はお互いに気まずくてなかなかコミュニケーションが取れずにいた。

 その♠︎5がなぜここにいるんだろう……


「あ、ひ、久しぶり……」

「ふぇ!? あ、うん……」


 思考を巡らせているうちに、見つかってしまっていたようだ。

 えっと……どうしよう?

 逃げるべき? でもすぐ後ろ行き止まりだし……


「……ごめんね」

「……?」


 ♠︎5は突然私に抱きついてきた。

 ……これ、溶けちゃうやつだよね……

 ♠︎5に触れている部分を触るが、やはり溶けているようでドロッとした何かが手につく……気持ち悪い……

 

「あのときはごめん……」

「なんのこと?」

「付き合ってたとき。私、あんまり愛情表現上手くないからさ……不安にさせちゃってたみたいで……」

「……だから?」

「ほんとに、ごめん……。でも、本当に大好きだったし、今も好きだよ……」

「……そういうことは付き合ってる時に言いなさいよ……それなら別れることも、別に好きな人ができることもなかったんだから……」


 ……ほんとに、あのときは不安だったんだから……

 遊びなんじゃなか、別に好きな人がいるんじゃないかって焦って、全然分かんなくて……

 あのときにその言葉を言ってくれてたら振ることも、浮気しちゃうこともなかったのに……

 でも、好きだったんだ……

 嬉しい、な。

 

 もう2人はお互いが溶けていることを忘れて、昔付き合っていた時のように会話を交わして、消えていった。

 そして、それと同時に世界に亀裂が入って、世界は壊れた。


ーーーーーー


Aの世界 0枚


Bの世界 1枚

joker


Cの世界 0枚


Dの世界 0枚



ーーーーーー

 物語のヒント

彼らはババ抜きをしているだけだ。

悪意はない。

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