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3話 デート!?

「おはようリア充」

「その呼び名やめろ」

俺が優理と付き合ってからはや1週間、健は俺のことを優雅と呼ばずリア充と呼ぶ。


「あ~あ、あんな美少女どうやって落としたんだよ~。お前よりイケメンな平井ですら1秒で破滅したのに」

「別に落としたとかじゃないから」

「ほほう、そこらへん詳しく」

「HR始まるぞ」

「ぐぬぬ、仕方ない。後でな!」


できればもうこの話は止めてほしい







「HR始めるぞ~」

担任の星野先生

40代後半だ








「それじゃ、席替えするか」


「「おお!!」」


みんな何期待してんだよ

俺はここがいいなあ



「えー、席は今の場所でいいやつは手を挙げろ」


よし

俺は手を挙げる


「お、桐生だけか。分かった。あとのやつは変えるぞ〜」










(何が何でも優雅君の隣に行かなきゃ!)

一人闘志を抱く優理だった










「よし、じゃあ今月はこれでいく」

席替えが終わる


俺は廊下側じゃない方の窓際の1番後ろ

隣はと言うと




「えへへ……」

なんと柊さんなのだ


「す、凄い運だね……」

「うん。まるで運命の赤い糸のようだね。その糸はいついかなる時も二人を離さない……死が二人を分かつまで……」

「そ、そっか」

死が二人を分かつまでって……




ちなみに健は俺の2つ前の席だ

俺の方を見て何やら嫉妬の眼差しを向けていた



「ねえ優雅君」

不意に声をかけられた

「何?」

わざわざHR中に言うんだ。何かあるんだろう










「放課後デートしよ?」


ふぁ!?


え?いやいや、それHR中に言っちゃう?


「いいよ」

まあ俺基本暇人だからいいや


「やった!」

デート一つでこんな喜んでくれるなんて。まあそこが可愛いんだけどさ。










それにしてもデートってどこ行くんだろ?

そんなことを考えているうちに授業は終わる

あっと言う間に放課後だ







「なあ、どこに行くんだ?」

「あ、えっとね……」


まさか決めて無いのか?










「ゲームセンター!」


 ……………え?



「はいい!? ゲーセン!?」

「うん! 私あんまり行ったことないから行きたいんだ! どうかな?」

「まあ、断る理由は無いけど……」


意外すぎんだろゲーセンとか



「やった! それじゃ出発進行!」

「サーイエッサー」










「ここ?」

「ああ。ここが学校から一番近いゲーセンだ」


来ちゃったよゲーセン。久しぶりだな。





「早く行こう!」

優理が手を引っ張る


「お、おう」










「わぁ! 色々あるね!」

「ああ」

「何しよっかな」

「俺は何でもいいぞ?」

「じゃああれ!」

優理が指差したのは……太鼓の上達人だ




「やるか!」

「うん! あ、やり方教えてね?」

「分かった」


一応俺は経験者。いいとこ見せるぜ










「あの~優理さん、上手すぎやしませんかね?」

「え? そうなの?」





画面にはフルコンボだドツ!という文字が……しかも難易度 『神』で、曲レベルもマックスだ。


「優雅君の教えが良かったからだよ~」


俺の記録は優理より20万も下だった。何がいいとこ見せるだよ……





俺達はそれからも色々な遊びをした




テーブルホッケー



「ちょ!? 優理その技何!?」

「え? 普通に打っただけだよ?」




UFOキャッチャー



「何であんな所のが取れるのさ!?」

「え? 普通に動かしただけだよ?」




ボウリング


「何でストライクしか取らないの!?」

「え? 普通に投げただけだよ?」



優理はゲーセンを無双した










「はあ~楽しかった~」


そりゃあんなに色々できたらなあ


「……ごめんね」

「え?」

「何か私だけ楽しんだみたいで」


優理……



「別に何とも思ってないよ」

「え?」

「完璧と思われ続けて、それに応えるように振る舞うのって疲れるだろ?」

「優雅君……」

「一応彼氏なんだからさ、俺の前くらいでは肩の力抜いて無邪気に楽しめよ」

「うん。ありがと」

「ああ」







夕日に照らされた道を、二人並んで歩く。



俺は彼女を完璧な人間とは思いたくない。一人の女の子として、年相応な姿を見たい。

もし彼女のそんな姿を見ることができて、今までよりもっと絆が深まったのなら、その時は、俺自身も変わっていける気がする。


優理さん凄い……

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