1話 プロローグ
初めまして、sylviaです!
恋愛物語書いてみたかったんです!
末永くお付き合いください!
桜峰高等学校
文武両道で偏差値はそこそこの高校だ
そして、この学校には絵に描いた様な美少女がいる。
名を、柊優理と言う。
俺と同じクラスであり、同じく1年生だ。
入学してわずか二週間で学校一の美少女と言われるようになった。
勉強運動が両立できており、おまけに超金持ちらしい。完璧かよ。
「あの…私と付き合ってください!」
へ?
そして今、彼女いない歴=年齢の俺、 桐生優雅は屋上で学校一の美少女の柊優理に告白されています。
何故こんな状況と化したのか、まずは時を遡ってみようじゃないか。
「今日も学校か~。だり~なあ」
今日は月曜日。2日間の休日が終わり、また学校。ほんとだるいよな。
着替え、顔を洗い、リビングへ。
「おはよう、優雅」
「おはよう」
「ああ、せっかく顔は結構かっこいいのにオタクなんて残念ね~」
「うっせーよ母さん。それ前も聞いた」
そう言い、朝ご飯を食べるべく席に座る。
いつもの会話。俺の日常だ。
父は仕事が忙しく、朝は早くから出かける。兄弟は妹がいるが、部活の朝練。
「ごちそうさま。行ってきます」
「はいよ。気をつけていってらっしゃい」
俺は徒歩通学だ。学校までは15分あれば着く。
「おはよう! 優雅」
不意に俺の名前を呼ぶ声
「おはよう怜亜」
「今日も死んだ魚見たいな目をしてるね!」
「ほっとけ」
こいつは俺の幼馴染みの橘怜亜
俺と同じクラスであり、柊美優程ではないが可愛いと言われている。
「どーせ休日は漫画読んだりゲームしたりで夜更かしでしょ?」
「エスパーか」
何故わかった、と言ってやりたい。
「ふふん、何年幼馴染みしてると思ってるのよ!」
「何年だっけ?」
「知らないの……」
怜亜がショックそうに言った
はやくゲームしたいな
「よう優雅、2日ぶりだな!」
「おう。何かいつもより元気だな」
登校早々に俺に話しかけてきたのは、親友の村井健
「それがよ~、いつもの来るらしいぜ~?」
「いつもの?」
「公開告白だよ~」
「ああ。あれか」
ここ、1年1組では、学校中で有名な出来事がある。
それは、公開告白。
この教室で、1年から3年まで関係なく、学校一の美少女に告白するという出来事だ。
何でわざわざクラスで告白するのだろうか。黒歴史を作りに来ているだけだろ。
「今回はもしや告白OKあるかもな」
「何で?」
「そりゃ今回告白するのは平井智也だからな」
「まじ!?」
「大マジだ」
平井智也。学校で屈指のイケメンだ。
まだ入学1ヵ月だというのに、1年生でありながらサッカー部でレギュラーとなったらしい。
「お、来たぞ」
健の視線に合わせ見てみる
そこには、確かに平井がいる。
俺の席は、廊下側じゃない方の窓際の一番後ろで、柊さんは教室のど真ん中。俺の前に人がいないので、見やすい。
「おはよう、柊さん」
平井スマイルきたこれ
「おはよう、ええと……」
学校屈指のイケメンの名前知らんのかい
「僕は平井智也。智也でいいよ」
わざわざ名前で呼んでくれアピール
「ええと…平井君、何か用かな?」
そして名字呼び
「うん。実はね柊さん、僕は君のことが好きなんだ。僕と付き合ってください!」
クラスの連中も黙って見ている
平井は笑顔を崩さない。余裕の笑みってやつか。
「ごめんなさい。あなたとは付き合えません」
平井スマイルは消え去った
「そ、そんな!? 僕の何がいけなかったのかい!? 治すよ、今すぐに!」
焦る平井。余程自信あったんだろーな
「私は自分が好きになった人としか付き合えません」
安定の一言。入学してからほぼ毎日告白されている柊さんだが、告白はいつもこの言葉で終わらされる
「わかったよ……」
渋々帰っていく平井
「はぁ……」
溜め息を吐く柊さん
「優理何で断っちゃったの!? イケメンだよ!?」
「うんうん!」
告白が終わり次第、柊さんの席の周りには女友達が集まる。
男子はあの輪には入れない
まあオタクな俺は入りたいと思わないが。
自分で言うのもあれだが、俺は結構女子に話しかけられていたので、人気だったかもしれない。柊さんと話しをしたことは無いが。
しかしある日、俺がいつもの用にラノベを読んでいると
「桐生君何呼んでるの?」
女子が興味深々に聞いてきた
「ラノベ」
短く答える
「ら、ラノベ?」
「ほら、こういう本」
そう言って見せる
「へ、へぇ、桐生君ってオ、オタクだったんだあ……」
「うん」
包み隠さず答えると
「そ、そうなんだ~。それじゃ」
女子はささっと消える
それから俺は、女子と全く話をしなくなった。オタクが悪いか?女子にも何人かいるくせに。
まあ女子と話すよりラノベが好きだけど。
「HR始めるぞ~」
担任が来た
俺は机の中にラノベを入れる
ん?
机の中に何かの紙が入っていることに気づく。
基本俺は机の中を空にする。
折り畳んである紙を広げると
『放課後屋上に来てください』
は?え?まさかの告白っすか!?
確か俺がオタクで引いてたよな!?
違うクラスか!?いやでもな~可能性あるかあ~。俺あんま他のクラス行かないぞ?
この日俺は、授業をほとんど聞けていなかった
そして放課後
「来てしまった…」
俺は屋上への扉の前で止まる
ま、どーせイタズラだろ
そう思い扉を開ける
「ほら誰もいな……」
最後に『い』と言うつもりが、言えなかった。
確かに居るのだ。女子が。
その女子はなんと
「来て、くれたんだ」
告白をことごとく断っている
柊優理だ
「ひ、柊さんが、俺を呼んだの?」
やばい緊張する。普通の女子ならともかく美少女はやばいって。
「うん」
まじですか
「そ、それで、何の、用かな?」
「うん……桐生君」
「ひゃい!?」
声裏返ってもおたぁ!?恥ずい……
「あの…私と付き合ってください!」
え?
ここで現在の時間に戻る
「え? え? ええええ!?」
いやいやまてまて、何で柊さんがこんなオタクな俺を!?男のオタクって女子嫌いなんじゃないの!?
そんな脳内独り言を言っていると、柊さんが近づいて来た
「あ、あの、それで……付き合ってくれるの?」
やばい。見た感じ俺の方が10センチくらい背が高いから上目遣い状態だ
「な、何で俺なの? 自分で言うのもなんだけど、オタクだしかっこよくないし」
これは聞いておきたかった質問だ
「…ううん、そんなこと無い。……君はかっこよくて、優しくて、自分のしたいことを隠さずに出来てる。それに、私を高嶺の花と思わない。そんな君が気になってて、気づいたら好きになっちゃった」
「柊さん……」
ああ、何か嬉しい。こんなオタクな俺を否定しない女子は初めてだ。
「もう一度言います。」
柊さんは一呼吸し、わざわざ俺の為にその言葉を放ってくれた。
「桐生優雅君。私と付き合ってください」
美少女に告白される
まるでラノベじゃないか
気づいたら緊張無くなったよ
女子はみんなオタク嫌いと思ってた自分を殴ってやりたい
ラノベ主人公見たいなのもありだな
「……はい」
きっとこんな子に告白されて嬉しくない男子なんていないだろ。こんな俺ですら好きになってくれたんだぜ。
「本当に!?」
「うん。俺で良ければ」
「やった!!」
「うお!?」
柊さんが抱きついてきた
スタイルいいから胸が……
また緊張してきた
「これからよろしくね、優雅君!」
ああ、いい笑顔だ。
こりゃ飽きられないよう頑張んないとな
「こちらこそ!」
こうしてオタクな俺に彼女が出来た
いかがでしたか?
これからちょくちょく投稿しようと思います!