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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
五月だけど暴走中
88/410

88 食べましょー

「なぁっ!? ちょっ、ひでーよ! ずっこいだろ今の!」

「ふふふ、早い者勝ち。これがここのルールだ!」

「だ――――もう! にーちゃん! 何か言ってくれよ!」

「ん?」もむもむ

「なっ! にーちゃんその肉は何処で!?」

 えーっと、これを一言でたとえるのなら……戦場?

 忍でーす。

 晩ご飯に、庭で肉とか色々焼いて食べてまーす。

 うんまぁ、こういう時は90%の確率で海中一家も混ざるんだけど、今回もそのルール的なものには逆らわず、なっくん達もいるよ。

「お兄ちゃん! あたしのフランクフルト食べたでしょ!」

「んあ? 俺フランクフルト一本も食ってねぇんだけど」

「え!? じゃあ誰が……皆動かないで!!」

 いや、動くなって。

 動かなかったら出てくるわけじゃあるまいし。

「はーちゃんごめんね~、食べちゃった~」

「なーんだ。ひーちゃんだったら許すよ!」

 何でなっくんには怒るのに光には怒らないの?

「純、その肉俺にもよこせ」

「断る」

 あれ、なっくんいつの間にあっちに?

 あたしも混ざろー。

「純兄その肉あたしにもよこせ!」

「テメェのは皿の上に乗ってんだろが」

 しまった! バレた!!

 いや、隠してなかったけどさ。

「そうそう、だから純の肉は俺のもの」

「馬鹿、俺の肉は俺のものだ」

 おぉ、何か肉をめぐって小さすぎる争いが発生。

「わっ!?」

「あっ! 忍ちゃんごめん!」

 あー、箸落ちちゃった。

「何してたの?」

「お母さんがよもぎ……じゃなかった、きゅうり食べなさーいって言ってくるから逃げた!」

 よもぎときゅうりには何処に間違える要素が。

「ほら、春。少し位食べなさい」

「やだー!」

 あ、行っちゃった。

 ……あ、箸の存在忘れてた!

「んー、落としちゃったけど三秒ルールで大丈夫だよね!」

『三秒どころか三十秒以上経ってるから』

 うぅ、純兄となっくんにシンクロで突っ込まれた。

「はい、箸」

「ありがとー」

 割り箸だから落としちゃった分は肉焼くところにぽい。

 ざ・リサイクル!

 うんうん、大切だよね。

「だーっ! 何で父さんはオレが取ろうとした奴片っ端から取ってくんだよ!」

「取ろうとしてたのかー、それは知らなかった」

「嘘つけ! オレが取ろうとして箸出したらその先の肉取るくせに!」

「んー? そーだっけー?」

 口調が語ってます。

「お母さん~、焼きおにぎりするの~?」

「するよ~。一個だけ当たり作ろうか~」

『お~!』

 …………おい。

 当たりって……つまりハズレじゃ?



「さて~、この中に一つだけ当たりがあります~」

「誰があたりを引くことが出来るでしょーかっ!」

 引きたくない当たりだね。

 何が入ってんだか。

「ん~と~、お姉ちゃんから右回りね~」

「まだ食べちゃダメだよ~」

 う……一番最初って一番迷うんじゃない?

 当る確立は九分の一だから大丈夫!

 …………ということにしておこう!

 はい、ちなみに引く順番だけ言っとく、もとい書いとくね。

 あたし

  ↓

 なっくん

  ↓

 はーちゃん

  ↓

  光

  ↓

 おかーさん

  ↓

 秋ちゃん(春&夏母)

  ↓

 冬くん(春&夏父)

  ↓

 おとーさん

  ↓

 純兄

 ってな感じです。

 ……おとーさんだけ名前無いんだよねー。どうでもいいけど。

「じゃあ皆でせーのーで! ……で、食べるよ!」

 ややこしいな、食べかけちゃったよ。

「せーのーで!」

 ぱくっ!

『辛っ!?』

 何で!? 何で皆辛いの!?

「ん? なんともねーじゃん」

「はう~、当たりは岳お兄ちゃんのようで~す~」

『は!?』

 当たりは一個って……。

 何も入ってないのが一個だけって事!?

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