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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
五月だけど暴走中
86/410

86 こんな起こし方をしてみた

「お父さ~ん~!」

「ぐぉぁっ!?」

「朝だよ~!」

 ……うーん。

 起こそうとしてるのに気絶させそうになっているとはこれいかに?

 忍でーす。

「光ー、いきなり腹の上にダイブはきついんじゃない?」

「そうかな~?」

 そうだと思うに一票。

「お父さん~、あ~さで~すよ~!」

「うぅ……後五分」

 母親に起こされる小学生かアンタは。

「だめ~! えい~」

「ぐほぁっ!?」

 腹の上にのしかかり、再び!

 ……さて、ここで出てくる選択肢は二つ

 一、このままほっとく

 二、参加する

 んー……、よし。

 一にしよう。

 え? おとーさんを助けるって選択肢がない?

 だって助ける気全く無いもん。

 0.01ミリも。

 だから増やすだけ無駄。

「おーっ! 光、オレも混ぜて!」

「お~け~」

「よしゃっ! とぅっ!」

 岳乱入……、って、ちょっと待て!

 岳までジャンピングのしかかり(?)はきついだろ!!

「うえあ!?」

『何でよけ(んの/るの~)!?』

「いや普通よけるからね!?」

 うん、流石に同意。

 だって岳、小六じゃ背高いほうだし。

 とーぜん体重だって光よりかずっと重いわけで。

「んー、じゃ、起きろ」

「…………ぐー」

 起きろよ!?

「って、んな分かりやすい寝息(鼾?)立てる奴が居るわけねーだろ!」

 とう、とゆー声と同時に拳が一発。

 おとーさんの腹に入った。

「ぐぉぇ」

「ご臨終です」

「殺すな!」

 あ、復活した。

「うっせぇな……何やってんだよ」

『おはよ~』

「いや、さっきから起きてたから」

 あぁうん、そんな気もするな。

『おはよ~』

「だからさっきから起き『おはよ~』……はいはいおはよ」

 随分投げやりな挨拶ですな。

 まぁ投げやりにもなるかな。

「ほらほら~、お父さんもお早うだよ~!」

Z Z Z(ゼットゼットゼット)

「分かりやすすぎるだろ!!」

 何もアルファベットを言わなくても……。

「起きないと~……」

「次は何すんだ?」

「起きないと~……」

 起きないと?

「えぇっと~……うわ~、選択肢が多すぎて選べないよ~!」

 どういう選択肢が頭の中を回ってるのか見てみたいんだけどな。

「よ~し~、これで行こう~!」

『何?』

「朝ごはんのホットケーキ生焼けにしちゃうよ~?」

 ……地味にヤだなぁ、それ。

 だって生焼けだとねちょねちょするし。たまにお腹痛くなるし。

「……むにゃむにゃ」

「寝たふりがものすごくわざとらしいな……」

 うんうん。

「むぅ~。じゃあね~、朝ごはんのホットケーキ焦げ焦げにしちゃうよ~?」

 焦げ焦げって。まずそー。

「ぐー」

 ……効いてないし

「んむぅ~。じゃあ~、朝ごはんのホットケーキ生地を焼かないで出すよ~?」

 うわ、それは酷い。

 ……あたし的にはおいしいけどね。あれ。

 うーん、深皿とスプーンがいるな。

「すーぴー」

「むむ~、なかなか手強い~」

「本当にやらないと思ってんじゃねーの?」

 んー、確かに。

「じゃあ、親父の朝飯のホットケーキは光オリジナルのホットケーキの生地を光が焼いてそれを口に押し込む、とか」

 いい加減朝ごはんのホットケーキシリーズから離れようよ。

「起きるよ、起きてるよ、さー、お母さんの(・ ・ ・ ・ ・)ホットケーキが朝ごはんだよなー」

 おぉ、凄い効果。

 えぇっと、どっちを褒めればいいのかな。

 光の料理とゆー言葉か、はたまた純兄が言う、とゆー現実味溢れる言い方か。

「ふふ~、今日の朝ごはんのホットケーキは私が作っ……」

 ばた

 あ、トドメ。

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