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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
四月でも暴走中
85/410

85 けつえきがたしんだん?

「…………わー」

 シャクシャク

「…………へー」

 シャクシャク

「…………おー」

「さっきから何読んでんだ」

 純だ。

 千マス計算(岳作)をやってたら、何やら勝手に忍が入ってきて、何やら勝手に人の机の上に上がり、何やら勝手にリンゴ食べながらそこで読書始めやがった。

「んっとね、血液型診断」

「ふーん」

「あれ? 純兄は興味ないの? 面白いのにー」

「無い」

 信じてねぇし。

 保険の教科書か何かに『脳は血液型を知らない』とか書いてあったし。

「んっとね、純兄はABだからー」

「興味ないって言ってるだろうが」

「またまたー、書いてあるのを見るのが楽しいんじゃんか」

 信じる訳ではなくて? そう読むものか?

「んっと、性格『クール』……ええと、涼しい?」

「いや、絶対違うと思う」

 何だよ、性格が『涼しい』って。

 あぁ、でも和訳するとこうなるしな……。

 あ、和訳すること自体が間違ってるのか。

「んと、で、『面倒臭がり』」

「否定はしない」

「あたしは全力で肯定したいけど?」

 そこまで面倒臭がりでも無いと思うけど……。

「んで、『喧嘩っぱやい』」

「否定する」

「幽霊によく喧嘩売ってるじゃん」

「あれは向こうか「買ってるじゃん」言い直すな」

 にしてもそんな診断結果とか聞いたことねぇぞ。

 いや、まずこういうのも殆どしたことねぇけど。

「さらに『動物にたとえるとミジンコ』……ミジンコって動物に入れていいのかな」

 ……ミジンコってどういう意味だよ。

「えーと、『早い話が小心者』」

「どういう意味で早い話だよ」

 ミジンコと小心者にどんな繋がりがあんだよ。

「あと、『ガキ』」

「……喧嘩売ってんのかその本は」

「んで、『実は……いや、なんでもない』」

「マジで喧嘩売ってんのかそれ」

 なんでもないなら書くな。

「さらにさらに『ちょっとあんなものにも興味がある』」

「あんなものって何だよ」

「さぁ?」

 …………。

「『実は……怖がり★』」

「『実は』の後の間は何だよ。『★』って何だよ」

「んー、さっきの『実は……いや、なんでもない』の奴かな?」

 訳の分からん本だな……。

「あ、こんなのも書いてある『手のひらサイズ』」

「……どういう意味だ?」

「うーん……体重が手のひらサイズ?」

「意味わかんねぇよ」

 まず『サイズ』じゃねぇし。

「じゃあ身長が五キロメートル以内とか」

「単位が明らかに間違ってんだろが」

「細かいことを気にするな! A型じゃないんだから!」

 いや、確かにA型じゃねぇけど

「……でも、清は全然細けぇこと気にしねぇけど」

「えぇぇ!? 清ってA型なの!?」

「何を今さら」

「B型かと思ってた!」

 あー……そう言えば。

「一回も血液型当てられたことが事がねぇって自慢してたな……」

「……だろうね」

 ところで。

 忍の食べてたリンゴが種とヘタだけになってるけど、いつ食った?



 ……あと、その本燃やしていいか?

 この作品はフィクションです。

 こんな血液型診断書は存在しません。あしからず。

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