79 激しく微妙な夢
「わーおぅ」
でかー。
忍です。
ただいま夢の世界を冒険中です。
早い話が今回は夢オチなのだ。
で、今目の前に居るのは……えーっと、居る? に入るのかな?
まぁ、とりあえずなんとも言い表しにくい、ぶにぶにのぼよぼよのまっくろくろすけの物体が目の前にどーんと座ってんの。
じゃまで前に進めなーい。
「おい、そこじゃま」
あ、純兄登場。
一蹴りしたら真っ黒ぶよぶよ君が消えた。
……えーっと、これって戦闘不能? 倒した? クリア? どれでもいいか。
しばらくして、また道のど真ん中にふにふにのほよほよのまっしろしろすけが居た。
あ、これは例えられるよ。
マシュマロ!
……食べちゃダメかな、食べちゃダメだよね。一応生きてるみたいだしね。
ぱくっと言った瞬間内臓ぐちゅって口の中に入ってくるのはかんべんだしね。
……自分で言っててなんかグロイ。お食事中の方ごめんなさい。
ここは夢の中だから食べても感覚しないのかなー。
「あむっ! やわらか~い! ねっ! ひーちゃん!」
「うん~、おいしいね~、はーちゃん~」
……何か、食べてるし。おいしいとか言ってるし。
しかもどんどんどんどん減ってるし!?
うわ~、凄い大食い……。おっそろしいな。
「ふ~、おいしかった!!」
完食!?
あの、高さは二十五メートル越してそうで、半径二十メートルありそうなあれを!?
「じゃあまた探しに行こう~」
何を!? まさか食べるもの!?
こわ……。
さらにさらに進んでいくと。
今度は三人がけのソファー位の大きさの何かがまたどーんと座っていた。
いや、丸くてうごめいてるから座ってるのかどうかイマイチ分からないんだけど。
つんつんつんつんつんつんつんつんつん……。
で、何かそのみょーな物体を、岳を初めとして翔(だっけ?)と、古閑(かなあ?)と、しゅうや(漢字はもはや思い出せん)が棒切れでつんつんしていた。
んー……っと、これはスルー出来る大きさだからぐるっと周っていこう。
……ところで。
あたしは何処に向かってんだろう?
ついでに言うと。
この道は何処に繋がってるんだろう?
はーい、分かってると思ってた方ー。手ーあーげてー。
分かるかっ!!
だってだって! 全然前見えないんだもん!
……というところで目が覚めた。
何故か顔の上にハンカチ。
…………誰か知らんが殺すなぁぁぁぁぁああああ!!
前が見えなかった理由って、コレ!?
ついでに、枕元にはマシュマロ……と、何故か真っ黒なスライム。
さて。
あたしは何に突っ込めばいいのでしょー?
んでもって、
あたしは何をぶっ飛ばしゃぁいいのでしょー?