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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
四月でも暴走中
77/410

77 クッキー騒動

「ねぇ~、待ってよ~!」

「何で逃げるのっ!?」

 そりゃーな!?

 普通そんなもの食わされそうになったら逃げるだろ!?

 何でクッキーがそんなに赤いんだよ!?

 岳だっ!

 今日、にーちゃんの誕生日でな!?

 はーちゃんと光が何かクッキー作ってきたんだけど!

 それの一部をオレとなっくんに食わそうとしてんだよ!

「岳ー、試しに食べてみなよ。こっちはおいしいよ?」

 いや、ねーちゃん達食ってんの普通の色したクッキーだろ!?

 さっきなっくんの方見てみたらネギが入ってんのが見えた。

 っかしーなー。母さん達と一緒に作ったって聞いたんだけど。

 ……さては、

「母さん達もグルか!?」

「違うよ~」

「面白そうだから放っておいただけで、断じてグルじゃないわ」

 それってグルじゃねーの!? 見て見ぬ振りはいけませーん!

「まぁ、俺には被害がねぇみてぇだからよしと言うことで」

 良くねーっ! にーちゃんずっこい!

「辛っ!?」

『え?』

 ねーちゃんが食べた奴が辛い!?

 ま、まさか……大皿においてあった奴の中にもハズレが!?

 おめーら、もっと安心して食えるものは作れねーのか!?

「と・に・か・く! お兄ちゃん達素直に食べなさーいっ!!」

『断る!!』

 断らない奴が居るのならここに連れて来い!!

 ……いや、探せばいるか。マゾとか。前言撤回で。

「ね~、コレさえ食べればあっちも食べられるんだよ~?」

「あっちも大概危険だろうが!」

 激しく同意!

「岳お兄ちゃ~ん~? 食べなかったら岳お兄ちゃんのお誕生日の時も同じもの作るよ~? 当たり無しで~」

 勘弁してくれ……。

「……純兄と同い年の時ってきっちり一ヶ月しかない」

 いや、一ヶ月と一日だぜー。

 って、ねーちゃん助けてくれる気はねーの!?

 にーちゃんも何かクリスマスツリーかじってるし!

 ちょっと実験。

「ねーちゃんにーちゃんヘルプ!」

『ヤだ』

 やっぱり!

 頼りがいと言うかなんと言うかそれが欠けた兄姉め!

「……たまには助けてやれよ」

「純兄こそ。むしろ純兄にそのまま返すよ」

 何でこう思ったときだけ!!

「じゃ、テメェは岳で俺は夏……って、夏居ねぇし」

 あれ?

 さっきまでちゃんと逃げてたのに。

「ひーちゃんっ! お兄ちゃんが隠れたっ!」

 ……あ、その手があったか。

「……テメェの家の、テレビ台と壁の隙間」

「え?」

「そこ探してみろ」

「分かった!」

 にーちゃん! 何て殺生な!

 そんなところで見つかったら逃げられねーじゃん!

「えい~」

 あっ!?

 もぐもぐ、ごっくん

「辛っ!」

 多分これは七味唐辛子だ! のど痛ぇっ!

「はい水」

 サンキューねーちゃん!

 追いかけられてる時に助けてくれればもっと嬉しかったぜ!



 オマケ

「居ない!」

「残~念、こっちだ!」

 上から声がした……。オバケ!? イヤーッ!!

 って、違うよね、お兄ちゃんの声だったし。

 ……あ、テレビ台と壁に手と足使って登ってる……。

 大した隙間無いのに。すごーい。

 ……クッキーが口に届かない!

 よし、この作戦で行こう!

 3時間後

「お兄ちゃん、その体制キツクない?」

「お・ま・え・なぁ……」

 必殺、疲れさせておろす攻撃♪

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