7 調理中…… 煮込みます
ジューッジューッ
「いい匂い~」
光ですぅ~。
今~、私とお姉ちゃんでカレーを作ってて~、お姉ちゃんがお肉いためてるの~。
私は今のうちに調味料とか探してようかな~。
「お塩と~、お砂糖と~、薄力粉と~……」
あれ~? 薄力粉って調味料だったっけ~?
まぁいいか~。
お父さんが前にカレーにとろみつけるときは薄力粉を入れるって言ってたし~。
「お兄ちゃん二人とお父さんは辛い方が好きなんだったっけ~」
わさびと~、しょうがと~、からしと~。
あ~、焼肉のタレ発見~。
これも使お~っと~。
「光~? あと煮るだけだよ~!」
「は~い!」
こんなもんでいいか~。
お鍋の中には~、お肉~、にんじん~、じゃがいも~、玉ねぎ~(切りすぎた為ドロドロ)、お水~。
+入れたてのカレールー。
それが石油ストーブの上に乗っています~。
……え~? なんでストーブの上か~?
だってどうせストーブは点けるもん~。
こうしたら一石二鳥でエコでしょ~?
地球にやさしく、だよ~。
……あれ~?
「お姉ちゃん~、何で離乳食入ってないの~?」
「ぅえ?ほんとに入れんの?」
当たり前じゃん~。
ほっといたらゴミになっちゃうもん~。
という訳で~。
「ぼとぼとぼとぼとぼとぼと~」
「なにも口で効果音言わなくても……ってあぁっ!! 入れちゃったぁ……」
「大丈夫だよ~。冷凍してあったし、まだ一ヶ月くらいしか置いてないし~」
「気にするな自分気にしたら負けだ気にするな赤ちゃんがちゃんと食べれるものを入れたんだからあたし等が食べても大丈夫そうだきっと大丈夫大丈夫大丈夫……気にするな気にするな気にするな……」
うわぉ~。
お姉ちゃんが壊れた~。
……ちゃんす。
「今のうちに取ってきた奴入れよ~っと~」
え~っと~、
「お塩~」
どさっ
「お砂糖~」
ぼろぼろっ
「薄力粉~」
ばふっ
「わさび~」
……私は辛いのそんなに好きじゃないからちょっとだけ~。
ぽとん
「しょうが~」
これも同じく~。
ぺちゃっ
「からし~」
またもや同じく~。
ねりっ
「そして中辛焼肉のタレ~」
どぼっ
……入れすぎちゃったかな~。
まぁ、大丈夫でしょ~。
えっと、後は混ぜて出来上がり~っと~。
鍋の中は~、なんか白い雪山のようなものの上に~、わさびとしょうがとからしがのってて~、とどめをさすかのように茶色の液体がかかってる~、って感じ~。
……やりすぎたかな~?
混ぜれば大丈夫か~。
「んしょ、んしょ」
……なんかかたいよ~。
薄力粉を入れすぎたのかな~?
お水を足せば大丈夫かな~。
ばしゃっ
「にーちゃん、もうオレ、見たくない」
「全く、誰だよぅ、まかせとけー、なんて言ったのはぁ」
『お前だ!』
「あはは~……。おとーさん今日は早く帰ってくるらしいから人体実験してから食べよーね」
「当たり前だ」
「当たり前なんだ……」
「よ~っしもうすぐ完成~!」
なんだか恐怖に満ちた視線を感じるけど~、気のせいだよね~!
決して真似しないようお願いいたします。
責任は取れませんので。
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