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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
四月でも暴走中
69/410

69 ワークに突っ込んでみよう! 屁理屈で

「……光、光、ちょっとこれ見ろよ」

「どれ~?」

 にーちゃんが机の上に置いてた英語のワーク。

 どーみても不思議なんだよなー。

 岳だ!

「ほらほら、ここ。おかしーだろ!?」

「あいきゃんとりーどいんぐりっしゅ~」

 言えてるじゃねーか。どこで覚えた?

「とりあえず英語で何か読むように言われた時はこう言っとけ~、ってお姉ちゃんが言ってたよ~」

「いや、オレは英語なんてちんぷんかんぷん異国語の様だから見てねーんだけど」

「……岳お兄ちゃん~」

 あん?

「英語は異国語でしょ~?」

 ……あ゛。そっか。

「標準語だ!」

 ということにしておこう! 間違ってはいない筈。

「で~? なんて書いてあるの~?」

「『お母さん、次に何を手伝いましょうか』」

 隣に和約が書いてあったからこそ読めたのだ!

 おかしーだろ!?

 いや、和約が書いてあったことじゃなくて、内容の方!

「こんなことをこんな言い方で言う子どもがいる筈が無い!」

「あ~、確かに~。『じょうりゅうかいきゅう』~? とか位だよね~」

 日本にそんなの居んのか?

「あとここ!」

『来週あなたは十五歳になります』

「ここ~? どうおかしいの~?」

 だって、だってな!?

「これが書かれた時に来週なら、今頃数年前とかになってる筈だろ!?」

 作られてからそこそこ経ってるワークみてーだし。

「……岳お兄ちゃん~、そこはね~、アニメとかの登場人物が年を取らないのと同じ事だよ~」

 そーなのか?

「ドラ○もんのの○太くんなんてね~、ちゃぁんと誕生日やってるのにずぅ~っと五年生のまんまなんだよ~?」

 あー……。いつ元の年に戻ってるんだろうな、あれ。

「あ、あとあとあと!」

「そんなに言わなくても聞こえてるよ~」

 んなこたー、わーっとる。

『わたしは医者になるつもりです』

「なれたかどーか、もんの凄く気になっちまうじゃねーか!」

「なれなかったんだよ~」

「おい!?」

 にっこり笑ってんな事をゆーな!

「え~? じゃあなれた~」

 じゃあって、おい。

「そーゆーことじゃなく「じゃあどう言う事なの~?」……言い返せない」

 なんだろー、この敗北感というかなんというか。

「なれなかったんじゃないのならなれたしか選択肢ないじゃない~」

 ごもっともでございますです、はい。

 はぁ~、妹に負けた。

 次っ!

 立ち直りが早いのが我の……えー……何だっけ。

 次!

『彼を手伝って下さい』

「自分が行けよ! なぁ!?」

「あ~、そっちなの~?」

 うん?

「てっきり~、『彼って誰だ!?』かと思っちゃった~」

 確かに。

「彼って誰だ!?」

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