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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
三月も暴走中
55/410

55 お

「おみかん! おふとん! おしんぶん!!」

「……『お』はいらない」

「いいの!」

 いいんだ?

 岳でーい。

 今菜美が遊びに来てんだ。

 神谷はスイミングだって。

 最近何でも『お』を付けるのが菜美のマイブームらしい。

「天ちゃん~、菜美ちゃんって斬くん見えてるね~」

「小さい子は皆見えるよ。大きくなったら見えなくなっちゃうのが普通だけど」

「そっか~、純お兄ちゃんは普通じゃないんだね~」

 ここににーちゃんが居なくて良かった。

 あ、にーちゃんはねーちゃんと一緒になっくんとはーちゃんとこの手伝いに行ってんだ。

 オレ? めんどくさかったから行かなかった!

 光は菜美の面倒見るためな。

「おぱしょこん! おりんご! お……えーと、えーと……おはこ!」

「……十八番?」

 菜美が言ってるのは『お箱』だと思うけど。

「菜美ー、それは箱じゃなくてプリンターだぜ」

「おぷいんた? おぷいん! おぷいんたべたいなー」

 おぷいん? おぷいん……おぷりん?

 プリンか!!

 わかるとちょっと嬉しい。

「岳にぃ、連想ゲーム化してね?」

「してるな、うん」

 プリンターからプリンになった。

「たべたいなーたべたいなー、おたべたいなー」

「……だから、『お』はいらない」

「こまかえこといってゆとはげゆよ?」

 菜美……何処で覚えた、そんな言葉。

「……じゃあ天はもうハゲ「どういう意味!?」……そのままの意味」

 斬……確かに、確かに細かい事言ってるのは天だなぁ。

「天ちゃんはまだまだハゲないよ~」

「……ひぃねぇ、それって将来ハゲるって意味?」

「はぅ~っ!? そんなつもりじゃ~」

 そんなつもりだったんだろ。

 目が笑ってるぜー。

「おいかり? おちちゅいてー、おそらたん」

 ついに人の名前にまで『お』を付けるようになったか。

 でも天は『お』を付けてもあんま違和感ねーな。

 お空って言うし。

「ほらほら~、おちついてー、お天たん」

「お前が言うな!」

 みしっ

 おー、毎度の事ながら痛そー……。

 天の鎌ってしっかり研いであるから先っぽもすっごく尖ってたし。

「酷い」

「おいたい? おつゆぎたん」

「天の発音はちゃんとしてたってのにー。オレは剣だい、つゆぎじゃねーよー」

 剣ー、床にのの字を書くなー。

 キノコを生やすなー。

 食べられるキノコならOK。

……しまった。

奈津と夏って読み方が同じだ……。


奈津の存在を忘れてた訳じゃないですよ!

えぇ、ちょっと覚えてなかっただけです! ……あれ?

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