50 第二回! 何と読むでしょー?
「てけてーん! 第二回、何と読むでしょーの時間です」
どういう時間なの~?
光です~。
また岳お兄ちゃんがさっきみたいなこと言い出したんだよ~。
第一回っていつだったっけ~……。
一ヶ月以上前だったような気がするな~。
「第一問!! 『晴朝』分かる人!」
「ほーい。『晴朝』→『せいちょう』で『成長』!」
「正解! ……見破られない自信あったんだけど……」
そうなの~?
「じゃ、あたしやるね? はいっ『音卯酸』」
おと~? うさぎ~? さん~?
あ~。
「『おとうさん』だ~」
「ぴんぽん!」
「読んだ?」
『読んでない(よ~)』
「しくしくしくしくしく」
三十六~。
「次私ね~」
『馬寝輝根子』
「馬が寝ながら輝き根元で子を産んだ!」
別のものになってるね~。
「まねきねこ……ですか?」
「ぴんぽ~ん~」
……て~。
『誰(~)!?』
よし~、命名~!
スケルトン人間さん~!
「わたくし……こういう者ですが……」
こういう者さんか~……。
「……光ー、何納得してんの?」
「すっげー、半透明な名刺だっ」
『酢化瑠豚』さん~?
「……すける とん?」
「初対面で呼び捨てですか……すける とんではありません……」
「わかった!すけ るとんだなっ!!」
「いいえ……す けるとんです……」
『名字短っ!』
す、なんて名字初めて聞いた~。
「違います……す、が名前で、けるとんが名字です……」
「いや、それにしても名前短いし」
そうだよ~。お姉ちゃんの言うとおり~。
「あ~っ! いたっ! 水功弾っ!!」
どたたたたたたたたたたたたたたたたっ
……剣くん~。
まだ寒いんだから水の弾乱射は止めて欲しいな~?
あ~、何発かはあたったらしいね~。
すさん居なくなっちゃった~。
「わお、すげーもんが見れた」
…………誰~?
「さては貴様、泥ぼ「違う!」何だ」
「あーっ!」
お姉ちゃん~、突然大声出されたら耳が痛いよ~。
「いつかのサンゴのおっちゃ「誰がおっちゃんじゃ!」違うのかっ!?」
「ちゃうわ!」
「……関西人?」
「違う!」
「火星人!?」
「もっと違う!」
火星に人間なんて居ないんじゃ~。
「五月蝿い」
『ごめんなさい』
うわ~、お姉ちゃんと息ピッタリだ~。
「で、何しに来たんだ産後のおっさん」
「産後ちがぁあう!!」
「…………間違えた。サンゴのおっさん」
「どわ~~からおっさん違うとゆーに!」
「年は!?」
「20」
う~ん~……。
『やっぱりおっさんだ(~)』
「ちょっ!? 今年成人式迎えたばっかだってのに!? まだ20だぜ!?」
「あたしはもう14だよ」
「……だーっ! どーいー返せっちゅーんだ!」
言い返さなくていいと思うんだけど~。
「ふんっもーいーよーだおっさんでー(20になったら言い返したる)」
「で、結局何しに来たのさサンゴの兄ちゃん」
「お前せーかくわりーな!?」
「えへん」
「褒めてねぇっ!」
…………ぜ~んぜん話が進まないんだけど~。
「何しに来たのってさっきから聞いてんだけど」
「バイトで不思議現象の写真を」
「使い捨てカメラで?」
「そぉ。使い捨てカメラ『卯津螺変』」
……『うつらへん』~?
なんか胡散臭いね~。
「ねー、不法侵入者」
「誰が不法侵入者だ!」
「ピンポン聞こえなかったしー」
「うっ、じゃな!」
逃げた~。
「あれ? 何か落ちてる」
学生手帳~?
「あれ、これって比較的近所の大学じゃん」
名前は~……『苑土宇溝次』
……『えんどう こうじ』でいいのかな~。
オマケ
「……写って、無い!?」
「そりゃ~お客さん、使い捨てカメラ『卯津螺変』は写らないカメラですから」
「はぁ!? それカメラって言わない……」
「そりゃ~……ドッキリように作られたうち限定の面白カメラですからして……」
「なら普通のカメラと同じ棚に並べるなよ!」
溝次さんドンマイ~。
まさかのサンゴの兄ちゃん再登場ー。
忍と言い合いを始めたら止めにくい……。