５ まずは材料探し
「あ～、カレールーとじゃがいも～、にんじんに玉ねぎ発見～！
今日の晩ご飯はカレーだね～♪」
「マテマテマテマテマテマテマテェイ！！」
その玉ねぎ芽が生えてるぞ！？
ねぎともいう。
引続き岳だっ！
「光、玉ねぎ使うならこっち使え」
「ん～、分かったよ～」
ナイスにーちゃん！
えーと、ちょっと解説しておくと、母さんが今日友達の家に行ってんだな。
で、晩飯は自分達で作れ、となったんだ。
それを聞いた光が自分が作ると言い出したんだ！
解説終わり！
「に、しても何で玉ねぎがこんなになるまでほっといたんだ……？お袋の奴……」
だよなぁ。
玉ねぎの上からは短いねぎが５本くらい生えてるし、玉ねぎそのものなんか紫色に変色してるぞ？
「……庭に植えとくか」
上手くいけばねぎ代が浮くな！
そのままほったらかして忘れ去られる可能性も高いけど！
ってかそっちの方が高すぎるけど……。
「え～と～。あとカレーに必要なのは～……。お肉だ～！」
光は冷蔵庫に突進した！
べちっ！
「い、痛い～」
アホだ……。そのまま冷蔵庫にぶつかってやんの。
「えっと～、お肉～、お肉～」
おでこをさすりながら開けたのは……野菜室！？
「あ～、あった～！」
そしてまさかの豚肉発見！？
母さん……アンタは何を考えて野菜室に肉を入れたんだ！？
「これは冷凍庫に戻しておこう～」
戻すのかよ！
冷凍庫、オープン。
『うわ～』
中には冷凍食品やら肉やらがギッチリ。すげー。
「古いものから使わないといけないよね～」
というわけで、オレも手伝って冷凍庫の中身を全部出すことになった。
中身が半分くらいに減った頃……。
オレは、トンデモないモノを見つけてしまった。
それは……。
賞味期限：１０．６．１３
と表記された鶏肉ッ！！
古すぎだろオイ！！
もちろんそれはソッコーでゴミ箱行き。
もったいねーけどオレ等の腹のためだ！
よかった、オレが見つけといて。
光が見つけてたらこれもカレーに入れられていたに違いない。
「これで全部だね～」
「うぁ、何だコレ」
あ、にーちゃん。
「冷凍庫の中身全部出した！！」
「……パンドラの箱を開けたようなもんだぜ、それ」
「へっ？」
にーちゃんが指差す方を見ると……。
「これと～、これと～……あ～、これもいいな～」
しまったぁぁ！！！
光の手には賞味期限を過ぎた食品が大量に……。
あああああ災いがふりそそぐぅ！！
「よ～し、こんなもんかな～。片付けよ～！」
とりあえず、片付けるだけ片付けた。
もちろん、古いものが上に来るようにしてな！
「後は～……今はこれだけでいいか～」
良かった。光の目を盗んでにーちゃんが明らかに入れたらまずいものを取り除いておいたんだ。
これで今の所は大丈夫なはずだ！
……でも、今はってなんだ。
「さ～、作ろ～！！」
……よくよく考えたらオレカレー作る時の手順とか知らねー……。
つまりどこがおかしいとかわからねーよっ！！
神様仏様マリアさま、どうかねーちゃんが早く帰ってきますようにぃっ！！
冷蔵庫とか冷凍庫に以上に古いものが入っていた……！
ってこと、ありませんか？
私はつい最近ありました（汗）
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