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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
2012、如月を暴走
364/410

364 豆まきしようや、大勢で

「節分だよ~!」

「節分!」

「……節分だ~」

 鬼はー外ぉ、副はー内ぃ。

 豆何処に置いてあるんだろう。

 忍です。

 学校から帰ったら、妹三人がもう節分気分マックスにして……。

 ロールケーキを食べていました。

「なんでロールケーキ!?」

「恵方巻き~」

 全然違うじゃん!

 ………………。

「もしかしてそれ、こないだ作ってた……えっと、光曰く太巻きのロールケーキ?」

「恵方巻きロールだもん!」

 はーちゃんや、ロールって認めたね。いや、認めなかったら認めなかったでびっくりするけど。

「……もむもむ」

 おいしそうだね、みーちゃん。

 ピーンポーン

 あれ、誰か来たー。

「はい?」

『村田ですけど』

「あぁ、村田? 美代? 帰れって?」

『そ』

「みーちゃーん、お兄ちゃんが帰れってよー。っつーか迎えてきてくれてるよー」

 外暗くなってきてるもんね。

 あれ、岳がまだ帰ってないけど……。まぁ大丈夫か。

「え~、みーちゃん帰っちゃうの~!?」

「豆まきやってないのにー!」

 やるつもりだったんか?

「………………もーちょっと」

「とか言ってるけど」

『聞こえるか!』

 インターホン越しだもんね。

「『もーちょっと』って言ってるけど? 豆まきやってないとも言ってる。なっくんの妹が」

『……入っていいか?』

「どーぞー。開けるし待って」

 一時間ほど……は、可哀そうだからちゃんとすぐに開けてあげよう。

「こんばんは、豆まきは?」

「学校で豆食った」

「あぁ、何かやってたねぇ」

 花咲とか田中さんとか一緒に。

 ……食べたから、何? まこうよ!

「美代ぉ!」

「……もちょと」

「駄目だ。父上に怒られんぞ」

「む」

 みーちゃんが凄く悩んでる。

 ……最強の存在なんじゃないの、父上。豆まきとそんなに悩むことなのか。

「恵方巻き母上が作ってるからさ」

「だから?」

 みーちゃん、その答えはあんまりだ。

「ただいまっ!」

 あ、岳が帰って来たな。遅い!

「おじゃましまーす」

 あれ? なんでゆうちゃん?

「お帰り純兄、なんでゆうちゃんが一緒に?」

「なんか知らんが流れで」

「そ、流れで」

 どんな流れ?

「あら、もしかして恵方巻きのロールケーキ?」

 なんで分かったんだ、ゆうちゃん!?

「今年は北北西向いて食べるのよ。食べ終わるまで喋っちゃ駄目、じゃなかったかしら」

「いいの~。所詮ロールケーキだから~」

 光……散々『恵方巻き』って言っといてそれは無いんじゃないの。

「忍ー、春居るか?」

「居るよー。なっくん、お邪魔しますは言おう」

「お邪魔します。でも邪魔はしないから……」

『何て言えばいいんだろう』って悩まなくていいから。

「お邪魔しない、でいいんじゃない?」

 ゆうちゃんもわざわざ言ってあげなくていいから。

「よしゃ、じゃあお邪魔しない」

『ばいばーい』

「えぇっ!?」

 だってお邪魔しないんでしょ?

「鬼はー外ー!」

「俺は鬼か!」

 グッジョブはーちゃん。

 ところでどっから豆出した。

「福は~内~!」

「あら、なんで私にも当てるのよ」

「福に来てほしいから~。ゆうちゃん福で良いよね~。来て来て~」

 光、福は内って言いながら豆当てたら来るわけじゃないからね。

「鬼は、外ぉっ!」

「痛っ! 美代、痛い! 本気で投げるな!」

 …………今年は騒がしき節分となりましたとさ。

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