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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
2012、睦月の暴走
360/410

360 甘党なんです

「お姉ちゃん勉強終わったの~?」

「んーや、休憩」

「ふ~ん~。休憩に一切れ食べな~い~? 糖分補給だよ~」

 光、また何かお菓子作ったのか? オレも欲しいなー。

 岳だ!

 光が料理上手くなると、こんなに作ったモンが楽しみになるなんて思ってもみなかったぜ。

 で、何作ったんだ?

「おー、ロールケーキじゃん。作ったの?」

「うん~。これにイチゴとかバナナとか生クリーム入れたら太巻きに見えるかな~? 生地が海苔~」

 包んである黄色いのはカスタードか? 生地は茶色だし、何だかチョコバナナロールに見えんな。

「残念ながらこれが太巻きにはちょっと無理が」

「え~っ!」

「海苔と全然色違うもん」

 薄めの茶色だもんな。海苔っつったら、緑っぽい黒だし。

「あ、でもおいし」

「えへへ~」

 表情の変化が単純だなおい。数秒前はむすっとしてたくせに。

「お兄ちゃんも食べる~?」

「うん」

「は~い~、どうぞ~」 

「あんがと」

 一切れなっが! 五センチくらいあんじゃん。一本って言っていいよな。側面の方がなげーもん。

 しかも元々が細いから……ぐるぐる部分だけ見えるようにしたらでかめの一口サイズなのに、そうでない部分見たら二口は絶対必要だな。

「ん、ふはいは」

「腐敗葉~? 失礼な~。腐敗なんかしてないし~、葉っぱでもないよ~!」

 誰がんなこと言ったよ。口に入ってたから上手く言えなかっただけじゃん。

「うめーなっつったんだよ」

「ウソだ~、旨いなって言ったでしょ~?」

 分かってたんじゃねーかよ! 何でわざわざ言い直させた! いや、オレが勝手に言い直しただけだけども。

「あら~、おいしそうなケーキ~。チョコバナナ?」

 あ、母さんも同じ事考えたんだな。

「ココアとカスタードだもん~!」

 中身はカスタードで合ってたんだ。

「お母さんにもちょうだ~い?」

「いいよ~! は~い~」

 あ、母さんのの方がオレよりでかい! 別に文句言う気はねーけどよ。もう一切れ貰う気満々だし。

「おいし~、生菓子みたいね~」

「生じゃないよ~」

「でも生菓子みたいだもの~」

「カスタードも火にかけるから生じゃないも~ん~」

 両者譲りません。どっちにしろ生じゃねーらしいけど。

「あれ? 姉ちゃん何やってんだ?」

 食器棚の中のビン開けて……あれ何のビンだったかな。

「しー」

「『しー』って言われても何が『しー』なのかわかんねーよ。何言っちゃいけねーの?」

「あたしがやってる事」

 あ! 角砂糖食ってる! 角じゃねーけど。丸いけど。

「オレも欲しい」

「そっから取ったら?」

 ……最後の一個じゃん。

 前に見たとき、ビンいっぱいになるくらいあったんだけどなぁ?

「……姉ちゃん、何個食った?」

「さぁ?」

 分かんねーくらい沢山食ったのか!?

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