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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
2012、睦月の暴走
355/410

355 どうして?

「ね~村田くん」

「あー?」

「何で村田くん、お父さんの事を父上って呼ぶの~?」

 そう言えば美代もそう呼んでたねー。村田の事は兄上って言ってたし。

「あぁ? 呼んじゃ悪いかよ」

 貴方の柄が悪いです。

 忍でーす。

 今は数学が終わって休み時間。

 桜が次の時間の用意をしていた村田に声をかけているのが聞こえました。だって隣だし。

「悪いって言ってるんじゃないよ~。何でかな~って」

「そう呼べって言われたんだよ。それ以外で呼んだら無視られるし」

 子供の教育方法の一つ? 気に入らなかったら反応しない。あ、ペットにも使えるなこれ。ペット居ないけど。

「ふ~ん。変わってるね~」 

 大丈夫だよ、桜も充分変わってるって。あれ、誰もそんな心配してない?

「変わってるといえば~忍、何で忍はそんなにつかみ所がないの?」

 変わっているといえばって言ってまっすぐあたしに質問するの止めてくれない? 別にいいけどさ。

「ぶっちゃけ純くんより忍の方が訳わかんないんだよ~」

 それはねー、貴方が純兄の裏の面を知らないからですよー。

「えー、あたしってそんなに掴めないの?」

「うん」

「それはねー、自分でも掴めないからだよ。あと、多分思いつきで喋ってるからだよ」

「なるほど!」

 何で納得するの、できるの? やっぱり桜の方が掴めないよ。

「あ、玲奈~!」

「何よ?」

「どうして玲奈はツンデレなの~?」

「べ、別にツンデレじゃ無いんだからねっ!」

 十二分にツンデレですが。言い方が。

「も~、それだから純くんに……あわわわわ、ごめんなさ~い」

 急に玲奈の背後に殺気オーラが現れたのですが。一体これはどうすれば消えますか?

「べ、別に、気にしてなんか……ないわよ」

「気にしてるじゃ~ん! も~、スッキリしないなら卒業式の日にでももう一回……」

「いいの! 純は好きな人居るんだから……」

「ほんとっ!?」

 玲奈、きっと騙されてるよ。純兄が言った好きな人って、多分ライクの意味だから。お菊さんあたりが挙げられるよ。

 根拠? 純兄は恋愛に全く興味示してないからです。ついでに言うと、あたしもそうだからです。

 だから気にするなーって言ったらまぁた話がややこしくなるだろうから言わないで置こう。

 ……………………。

「ねー村田」

「あぁ?」

「どーして中学生も付き合っちゃったり恋しちゃったりしてるの?」

「知るかぁっ!」

 うーん、じゃあ質問を変えよう。

「村田は好きな子とか居るの?」

「彼女居るし」

 …………マジでか。

「何で彼女がいるの?」

「どういう意味だ!?」

「いじめっ子だった癖に」

「いじめっ子お前だろ!」

 いーや、あたしの場合酷い子という。あれ? 意味同じか。

「ったく」

 あ、不貞寝した。

「ねー村田。どうして不貞寝するの?」

「お前が五月蝿いからだよ!」

 やだなー、無邪気な質問の何処が五月蝿いと。……五月蝿いか。

「でもね、きっと君の声の方が五月蝿い」

「大きなお世話!」

 いや、お世話する気はさらさら無い。

 ……あ、もっと五月蝿いのが居たよ。

 なっくん、どうして君はそんなに笑いまくるのですか。

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