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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
2012、睦月の暴走
347/410

347 お化け屋敷にほしいモノ

 なーにがあったーらこーわいーかなーっと。

 岳だ!

 今は総合の時間。来月の水小祭に向けて、お化け屋敷にどんな仕掛けを用意するか考え中……。

 学級委員長の活躍ジャンケンにより、高学年用の『思いっきり怖くしていいお化け屋敷を作る権利』と、『めちゃくちゃ暗い体育館の舞台の下にある倉庫を使う権利』は手に入れた。

 後はどんな仕掛けで怖がらせるか考えて、作る。うわぁああっ、楽しみ! 絶対怖いの作ってやる!

 六年以外はお化け屋敷作っちゃダメだから、ずっと楽しみにしてたんだよ。

「はーい、皆、お化け屋敷に必要なもの考えたか? 考えた奴挙手!」

『はい!』

 実際には揃ってねーよ? あっちこっちでばらばらと。『ははははははい!』って聞こえる。

「じゃあ理絵、言ってみよう」

「はいっ! えっと、あの……コンニャクぶら下げて、ほっぺたとかに付くようにする奴!」

 ……うん、分かるけど。あれな。肝試しコンニャクというかなんと言うか。

「黒板にはコンニャクって書いとこう。はい他ー!」

 あれ? だいぶ手ぇ下がってね? コンニャク言いたかった奴どんだけ多いんだよ。

「よし、じゃあ翔いくか」

「ぱぽちゃん人形! 置いといたら怖くない?」

「確かに怖い。はい、ぱぽちゃん人形……と、他はー」

 そのぱぽちゃん人形どこにあるんだ。誰か持ってる奴居んのかな。

 少なくともうちにはねーな。精々あのニンジンとサツマイモの甘煮くらいだ。……あれ? 光が人形他にも持ってたかな。

「はいはい!」

一輝かずき

「等身大の生首人形!」

 それこそ本当にどっから持って来る気だ!

 当然せんせもこれを聞くわけで、そしたら……。

一志かずしくんが、芸術大学で作ってきた! いっぱい!」

 一志くんって、一輝の兄ちゃんな。

 …………って、なんて!? 大学で作ってきた!? それも、いっぱい!?

「凄いな一志くん……他には?」

 すぐに『他には?』って聞けるせんせもすげーよ。

「はーい!」

「奈那子」

「理科室の人体模型!」

 ちなみに使われてる所は見たことねぇ!

「あー、あれな、何年か前に使った時壊れたから」

 …………三年前じゃありませんように。姉ちゃん達ん時じゃありませんように。

「壊れてる方が怖くていいじゃん!」

「そうだな。聞いとこう」

 そんなに簡単に納得していいのか!?

「他はー」

「あーい」

「岳」

 お化け屋敷なら定番だろ!

「懐中電灯!」

「ふんふん、でもな、見に来る人たちにも必要だぞ。懐中電灯は」

 あー、しまった。向こうの懐中電灯向けられたら怖くもなんともねーじゃん。

「あ、あ、これは! スライム!」

 五年の時、サイエンスクラブでやった! 洗濯のりで作る奴。

「去年のお化け屋敷に落ちてて、すげー気持ち悪かった」

 仕返しがしたい。正しくは八つ当たり。だって去年の六年は今中一だし。

「ふむふむ、他はー……、はい、璃々」

「白シーツ!」

 被るんだな。……怖いか? あれ。

 あれもコンニャクみたいに釣竿でぷーらぷーらしてたら怖いかな。

「はい、他は? 修也」

「暗闇」

『間違いない』

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