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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
十二月なんだって暴走中
313/410

313 怒らせちゃいけません

「どーこだぁー! 岳くーん!」

「お兄ちゃん~! 修也くん~! 隠れても無駄だよぉ~!?」

 あー怖。ひー怖。あー怖。

「ったく、修也が筆箱なんか投げなきゃこんな事にはなんなかったんだぜ?」

「…………だよ」

 あぁ? なんて? 声小っちゃくて聞こえねーぞー。

「岳がムカつく奴じゃ無かったらこんな事にはなんなかったんだよ」

 えぇ!? なんだよそれ!? 

 岳だ!

 校舎の曲がり角に隠れて何とか光たちはやり過ごせたな……とりあえず。

 何で追っかけられてるのかは全話参照!

 あの後、落っこちてきたのがオレの筆箱って事がバレて、オレの筆箱投げるのは修也位だろうっつー、何ともばっちりあたりの推理を展開されてだな……とにかく、逃げるが勝ちっつーことで逃げた。

 あ、でも家帰ったら絶対会うんだ……。

 はー、なんで美代の奴あんなトコに居たんだよー。っと、これじゃ修也と同じじゃねーかよ。

「お前さ、さっきの授業ん時みたいに正直に言えねー訳? 正直に言って謝れねー訳?」

「お前の妹と友達は何するかわかんねぇもん」

「なっさけねぇー!」

「ならお前行けよ」

「無理。話聞いてくれなさそうだもん」

「なっさけねぇー」

 まんま返してくるんじゃねーよ。

 はー、二つ下相手に何やってんだろ。

 あれだぞ? 兄ちゃんだったら、流しつつ解決の方に向かうし、姉ちゃんだったら、ちゃんと謝って、その上で何かされたら逃げるぜ?

 オレ等謝ってもねーよ。

「…………アイツ等落ち着くまで、保健室のカーテンに隠れてようぜ」

 でも謝る勇気持ってないのであった。ちゃんちゃん。

「うん」

 修也も。



 保健室。

 被害者……つまり美代が居た。

 しまった! そうか、美代の頭の上に筆箱落としたんだったぁ!

「ひーちゃーん! はーちゃーん!」

「村田さん、保健室で大声出しちゃダメでしょう」

「……ごめん、なさい」

 び、びっくりした。美代がこんな大声出すなんて……。

 ほら、修也もちょっと引いてんぞ。普段と違う事するだけで人の印象って全然違うのな。

「あー……美代ちゃん、ごめん。岳の筆箱当てちゃって……」

 おい『岳の』って、いるか? なんでわざわざ俺のって言った?

「……いいよ。……そこまで、痛くない」

 おー、石頭だな。

 よしよし、これで一件落着!

 ……かと、思いきやぁ!

「お兄ちゃん~!」

「修也くん!」

『袋叩きの時間だよぉ~?』

 一番問題なのが残ってた! 全然落着してねぇ!

「修也、逃げるぞ! 今日だけは仲間だ!」

「……逃げるのに仲間要るか?」

 おいおいおい、言っちゃダメだろそう言う事。

「バラバラに逃げるのが普通じゃ」

「あたりめーだろ、わざわざ一緒に逃げるわけねーじゃん」

「じゃあやっぱり仲間要らねぇじゃん」

 わぁったよ。

「じゃあお前も敵だぁっ!」

「極端すぎるだろ!」

 仲間イコール味方。

 味方の反対は敵だろ!

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