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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
十二月なんだって暴走中
310/410

310 慌てん坊のサンタクロースではないんだってさ

 あーあ、座ってるだけなのに疲れた。

 座って、シャーペンと頭動かしてるだけなのに疲れた。

 糖分が欲しいよー。頭にいいんだよー、

 はい、忍です。

 勉強してました。疲れました。肩のあたりが。手首も。あと頭も。

 疲れまくりじゃん。

 はい、頭が付かれた時は甘い物ー。昨日コンビニで買ってきたチョコスナックがあります。食べよう。

「はわわわわわわ。あむ、はわわわわわわわ」

 ………………あれ、食べようとして口元まで持ってきてたスナックが無い。

「くぅー、やっぱチョコスナックいいねぇー」

「おい、おっさん」

「うん?」

「あたしのスナック、食ったな?」

 それもわざわざ口に入れかけてたものを。袋の中にまだまだたくさんあるけど……。

「食べる直前の直前の直前の直前で盗られんのが一番気に食わねんだよ。出せやコラ」

 キャラが違う? 知るか。元々掴めんキャラだっただろうが。あれ、キャラって何?

「ひぃっ、お、お助け! 怪しい者ではございませんですから!」

 日本語おかしいよ。

 後ね、

「白髭もっじゃもじゃのくせして頭はつるピカの見知らぬ中年オヤジのどこが怪しくないんだよ?」

 しかも、他人ん家に土足で上がってるしね。

 しかも、いい年してサンタの格好してるしね。

 しかも、……あたしのチョコスナック盗ったしね。

 知り合いならもうちょっと怒り小さいよ、でも、赤の他人に盗られるのは……ねぇ?

「あ、ヤバい!」

 コラ、机の下に潜りこむな。

「どこ行った!?」

 ……あん?

「探せ! まだ近くにいる筈だ!」

 よく漫画とかでよく聞くよね、この台詞。

「……何、今の」

 なんかね、お揃いの上着着てるくせに、他は全員バラバラの服着た霊がいっぱい……来て、去って行った。

 お揃いの上着はどっかで見たことある形してたんだけど、何処だったかな?

「あ、妹ちゃん一号」

「ロボットみたいな言い方しないでよ、リオンさん」

 そうだ、どこで見たのかと思ったら、リオンさんとか、純兄とか着てる死神の制服と同じなんだ。

「あは、ごめんごめん。ところでさ、この辺にこんな奴、居なかったかな?」

 どんな奴? 今渡された、この紙に書かれてる人?

 えーっと、特徴は……。

 ハゲ

 もじゃもじゃの白い髭

 赤くて、襟と袖口に白いふわふわが付いたサンタ服。

「今机の下に潜ってまーす」

「はぁい、ありがとう。ご協力感謝しまーす」

『ありがとう』は感謝の言葉だよ、リオンさん。

「出ておいでー、韓国キムチあげるよ」

 そんなもんで出て来るのはアンタだけです。頭空なんですか、この人は。

「いやだぁあああっ! わしゃ帰らん! わしはここで子どもたちに夢を配るんだ!」

「夢配る前にあたしのチョコスナック返せよ」

「……シ、シラナイヨー。ソンナモノ」

 うっわ、コイツ最低。

「あのね、おじさん。夢がほいほい配れるなら、自分の故郷でやってよ」

「あのね、リオンさん、あたしはこのおっさんが何者なのかが知りたいなー」

 なんで死神がこんなさえないおっさん……あ、言っちゃった。取り敢えず、おっさん追いかけてるの?

「このおじさんはねー、ナハリ界って所から来たおじさんなんだよ」

「何処だよ」

「俺の出身地ー」

 分かるか。

「えー……と、まぁとにかく」

 あ、説明止めたな?

「クローズさん、帰ろう? ってか帰れ」

 クローズって言うんだ、この人。なんか……色々閉じちゃいそうな名前だね。

「クローズさん、何やったの? あたしのチョコスナック食べた以外に何やったの?」

「わしはまだ、この世界に来ただけだ! 何もしていない!」

 あたしのチョコスナック食べたじゃないか。

「あのね、クローズさん。この世界に来たことが違反なの。生物が異世界渡り合っちゃいけないの。色々狂うんだから。その世界の生態系とか」

 へー。

「お前等は!? 異世界渡りまくってるじゃないか!」

「俺等はいいの。それ管理する側だから。そもそも生物じゃないしねー。ほら、早く帰る」

 このおじさん、どうやって異世界になんか来たんだろ。

 あたしにとっちゃ五個が現実世界だけど。

「ねー、どやって来たの?」

 分からないことは聞くまでよ! ……って、皐月姉が言ってた。

「タカイ岩って言うのがあるんだ」

 おぉ、おじさん、もといクローズさん。どっちでもいいや。説明してくれるんだ。

「海に突っ立ってる、その名の通り天を貫くほど高い岩で、それのてっぺん近くにある穴をくぐると、異世界に行ける代物だ」

 高い岩、他界岩……。

 他界岩って言ったら、なんか死んじゃいそうなんだけど。

「実はこの世界にもあったりしてね」

「嘘!?」

「ほーんとほんと、でも、絶対使っちゃだめだよ、忍ちゃん? 人間なら九割九分九厘、落っこちてご臨終がオチだから」

 このおじさん、太っちょで小さい割に、実は身体能力凄いの?

「クローズさんみたいに、空を飛べるなら別だけどね」

 なんだ。空飛べるのか、この人。

 ……あい?

「飛ぶの、これ」

「これって言うんじゃない!」

「空族って言ってね。空を飛ぶ種族なの」

 異世界にゃ不思議がいっぱいだー。

 こんなデブが飛ぶなんて。

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