31 テスト返った
「忍……」
「お前、勉強してねーっつってたよな……」
「うん、英語の教科書チラッと読んだくらい」
「なのに……」
さて、どーしてあたしはこんなこと言われてるのでしょーか?
忍でーす。
今日五教科と体育のテストが返ってきた。
「もーいっかい言って。何点?」
何で二回も言わすかなぁ?
「国語86点、数学90点、理科77点、英語85点、体育86点だよ」
「この裏切り者!!」
「わぅ」
清ー、オンナノコに暴力振るっちゃいけないんだよー?
よけたけど。
「ねー、社会は?」
ぎく。
「キカナイデクダサイ。
しーちゃんと桜と清はどーだったの?」
「あはは~、忍~? 聞いていい事と悪いことがあるんだよ~♪ 社会は79点これ以外はノーコメントで~」
「あたしは……理科が86点、国語69点、社会76点。あとはまぁ、うん」
なんでさー、皆社会そんなにいいの?
「清君は~?」
「体育が84! これ以外は聞くな!!」
「数学。コレだけ教えて?」
凄く気になってたから。
「カンベンシテクレェ!」
「1点。逆にすげぇよ」
「純~!!」
1点って。
「ちなみに理科は名前書き忘れで0点。書いてたら62取れたのにな。馬鹿だ」
「傷口を広げるなぁ!」
広げるどころか塩を塗りたくってるような気も。
「あ、純はどうだったんだ?」
「国語96、数学100、理科98、社会97、英語100、体育87」
「一発! いや1000発殴らせろ!!」
1000倍になってるし。
にしても100点二つて。
純兄、才能分けろ。
「たっ!」パシッ
「一発目~」
殴れてないから。
思いっきり防がれてるから。
「たたたたたたたたたた!!」ぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱっ
「2、3、4、5、6、7、8、9、10、11発め!」
「だだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだだ!!」
かちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかち……
「桜、いつの間にカウンターを」
「こうしないと絶対どこかで数え間違えるから~」
そんなことは聞いてないよ誰も。
「何でそんなもの持ってるの」
「え? こんなのが突然出てきたら面白いでしょ?」
そんな理由!?
数分後……。
「はぁっはぁっはぁっはぁっ……一発もあたらないとはどーゆーことだ!?」
「トロイ、同じ所しかこない」
「ちなみに、桜、何発目?」
見た感じだーいぶやってるけど。
「ん~とね、534発目だよ。清君、あと486発ガンバレ☆」
……半分やったんだ……。
スタミナと言うかなんと言うか凄いな。
「待て、486じゃねぇよ。後466発だ」
「あはは~、ばれちゃった」
「20発も付け加えるとか……鬼か!?」
疲れたんなら単に清がやめりゃいいだけだと思ったのはあたしだけは無い筈だ。
「はーい、後半、スタート!」
「てぁ――――――――――っ!!」
だだだだだだだだだだだだ……
さらに数分後。
「はぁっはぁっはぁっはぁっ!!」
「苦しそーだね」
そりゃそーでしょーよ。
桜によると1023発打ってるんだから。
「コレだけうって当らないとはこれいかに!?」
「下手な鉄砲(拳)も数撃ちゃ当るとでも言いたいんだろうが、下手すぎる鉄砲(拳)は何発撃ってもあたんねぇんだよ」
……この場合、的の守りが硬すぎるんだと思う。




