297 暗い所にご用心
暗い所にご用心。
清のように、
ピシャッ
「うわっ!?」
水溜りにハマる可能性があります。
視線を低くして見ると、水溜りは周りの光で光って見えます。何処にあるか確認しながら歩くこと。
暗い所にご用心。
桜のように、
「うぅ~……なにも、居ないよ、何も居ないよ~……」
なんかわかんないけど何か居そうで、てか出そうで怖いことがあります。
怖がりは治しようが無いからしょーがない。
怖がりでなくてもちと怖い?
とにかくどうしようもない。知り合いと一緒に居ること。
暗い所にご用心。
かくれんぼ中の光のように、
ゴンッ
「いっ……つ~」
狭い所だと、十中八九頭をぶつけます。
普通押入れのかになんか入らんが。
「ひーちゃんめっけ!」
ついでに、頭ぶつけたせいで見つかったりする可能性があります。
隠れた所から出るときにも気をつけましょう。
ガン
「っ……」
痛いです。
そのまま立ち上がろうとしないこと。
暗い所にご用心。
「くすくす……くすくす……」
妖怪や、お化けが狙っている可能性があります。
あと犯罪者とか。
自分の身を守れるように頑張りましょう。
防犯ブザー持つとか。
暗い所にご用心。
春のように、
「きゃぁあああ何か動いたぁっ!」
「おーい、俺なんだけど……」
「お、お兄ちゃん?」
「そうそう」
見知ったものでもシルエットしか、場合によっちゃ音でしかわかんなくて動くと怖いです。
突然動かれるとびっくりします。
+夏のように、
「びっくりしたじゃんかぁああっ!」
「痛い痛い。何、地味に痛ぇぞそれ」
ちょっと動いただけなのにポカポカ殴られるかもしれません。
寝ても無いのに暗い所に居ないこと。
暗い所にご用心。
美代のように、
「……ぐー」
うっかり寝てしまう可能性があります。
暗い所で横にならないこと。
大人ならたたき起こされます。
子供なら……
「岬、運んであげなさい」
「またかよ!?」
起こすわけにも行かなくて運んであげなきゃいけない人の身にもなってあげてください。
暗い所にご用心。
篠のように、
「痛っ。何だこれ、コマ?」
硬いものを踏んでしまう可能性があります。
「こら、誰だ、散らかしたの!」
「わーっ、姉ちゃんごめんなさーい!」
物を散らかさないこと。特に硬いものや、とがったもの。
暗い所にご用心。
にゃんにゃんとか、七海とか、名前の多い子猫のように、
「にゃー」
夜目がきくのなら別ですが。
暗い所にご用心。
純のように、
ごん
「…………た」
座ったまま寝てると転んで頭打つ可能性があります。若しくは机に頭打つ以下略。
座ったまま寝ない事。
……明るい所でもなるじゃないか、って?
目を瞑っている本人からしたら暗いから暗い所でいいんです。
暗い所にご用心。
忍のように、
「うぁっと」
うっかり、あるはずも無い、もう一段の怪談を登ろうとしてこけかける可能性や、
「せーふ……!?」
何とか手すりにしがみついてこけなかったとしても、うっかり手の傷に触ってすんごい痛い思いする可能性や、
「っ!?」
体制を立て直そうとした時に柱に足の小指打ちつける可能性や、
「いつつつ……のぁっ!?」
片足立ちして、その足を押さえようとした時にバランスを崩す可能性や、
「え、兄ちゃんなんて?」「ぁ」
手を着こうとした扉が、弟により突然開けられる可能性や、
「どわぁい!」「わっ」
その弟がこけるのを止めてくれるかと思いきや、思い切りかわされて、転んでしまう可能性や、
ごん
「いったぁー……」
その先の壁に頭をぶつけてしまう可能性や、
「…………ん、だから危ないっつったのに、なぁ?」
「聞こえるかっ!」
兄に、冷笑を浮かべられてめっさムカつく可能性があります。
……これは無いな。