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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
十一月でなくとも暴走中
296/410

296 自転車に乗るときは気を付けましょう

「純に」

「あ?」

「こけた」

「あそ」

 ……奥さん、どう思いますこのバッサリした対応。

 いや、心配されても困るんだけどさ。

 忍でーす。

 本屋に立ち読みしに行ったら、帰りに自転車でこけました。手のひら痛い。血は出てないけど皮むけた。

 ……受け身って確か、手のひら出すんじゃなくて腕出すんだよね。

 いや、腕って言っても、手首から肘の部分。前腕とか、下膊かはくとか、前膊ぜんはくって言うんだって。これから先使うのかどうかは知らないけど。

「……忍」

「あーい?」

「血ぃ出てる」

「え」

 どこ?

 手のひらと膝しか打ってないよ。膝も別に痛くないし……。

「気付いてねぇのか? 膝。ズボン破れてる」

 あら。ホントだ。

 ……おかーさーん、ズボンと皮膚と血管破けたー。

 意外と気づかないもんだねぇ。手のひらはすっごい痛いのに。膝よりダメージ受けてないくせに。

「純兄、絆創膏あったっけ」

「ん、絆創膏探すよりも先に傷口洗う事をお勧めする」

「大丈夫。舐めるから」

 えーっと、確か階段下の物入れに入ってたはず、救急箱。

「獣かテメェは」

「自然回復万歳だよ」

「絆創膏付けようとしてる時点で自然回復じゃねぇ」

 しまった。

「じゃあ使うのやめた」

「何でこだわる必要があるんだ?」

 さぁ? 傷口舐めよ。

 あ。ズボンに血ぃ付いてる。そらそうか。血ぃ出しっぱなしのまま自転車こいでたんだし。

 …………洗っとかないと取れにくくなるよねー、コレ。

 もういいや。ズボンだけ着替えよ。



「お姉ちゃん~、なんでかたっぽだけズボンのすそまくってるの~?」

「傷口が速く乾くように」

「こけたの~?」

「何でわかったの」

「本当にこけたんだ~!」

 おい、分からんで聞いたんかお前は。

「何してたの~? 一輪車~?」

 あー、そういえば一輪車でこけてズボン、皮膚、血管破ったこともあったなー。

「惜しい、タイヤが一個足りない」

「自転車で~? 何したの~」

「つまずいたの、歩道に。横から」

「つまずくって言うの~?」

 知らん。

 たまに歩道って、低くなってるのに結構分厚かったりするよね。

 で、そこに横から乗り上げようとすると、タイヤが上手く乗り上げずに傾いて、勢いでそのままころんじゃうよね。…………ね?

 ……ジーンズ洗って来よ。

「そのジーンズも破けたの~。お姉ちゃんはダメージジーンズ量産機~?」

 量産はしてない。『機』が付くほど作っても無い。……少なくとも中学になってからは。

 って言ったら『中学生になる前はそうだったこと認めるんだね~』って言われた。別に認めた訳じゃないよ?

 それにしても……、手荒いってめんどくさいよね。洗濯機考えた人凄い。

 血の汚れ取れないけど。

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