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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
三月も暴走中
27/410

27 寝言

「あーうー、さぶい」

 忍でしゅ。

「なーんで楽しいことしてる時は時間が早く立つのかねー?」

 さっきまで漫画読んでて気がついたら12時に。

 いや~、不思議不思議。

 明日もテストあるのになー、寝不足の可能性は限りなく高い。

 うん、さっさと寝て明日は寝坊しよう。いつもが早すぎるんだから。

 と、思って階段登ってたら……。

「わー、たーべーらーれーるーぅ」

 何か岳達の部屋から変な声が聞こえてくるんだよね。

 まあ寝言だろーけど。

 どんな夢見てるんだか。

「あ~! 食うな食うな食うな食うな食うな!!」

 寝言だとゆーのにえらい早口だな!?

 ……テープに取っといてやろう。

 確か岳は録音機持ってたはず。

 かちゃっ

「……うーわー」

 いつ見ても思うけど岳の机、よく雪崩起きないなー。

 元の高さの倍くらいになってるんだけど。

 しかもよーく見たらゆれてるし……。

「おねーちゃんも来たの~?」

「光!?」

『しーっ』

 あれ、純兄起きてたんだ。

「二人とも何してんの」

「岳お兄ちゃんの寝言で目が覚めちゃって~」

「右に同じく」

 そんなに五月蝿いいのね、岳の寝言。

『だから寝言をテープに取っていつか脅しに使おうと(思って~)』

 黒い。

「うぅ~、殺されりゅぅ~」

 そこまでしないと思うよ、岳。

「馬鹿、アレは寝言だ」

「明かりをつけましょローソクに~。お花をあげましょ菊の花~。五~人ばやしも死んでいた~。

きょ~おは悲しいお葬式~」

「光は何歌ってんの」

 突然すぎるにも程があるでしょ。

「今日はひな祭りだったの忘れてて~」

「え? 今日?」

「そうだよ~」

 かんっぺきに忘れてた!

 雛あられも菱餅も食べてなかったんだもん。

「うっめぇ!」

「黙れ!」

 あ、あんまり美味しそうに寝言言うからつい。

「おっ! やった!!」

『?』

 宝くじにでも当たったか?

「肉まんのあんに最初の一口で……!」

『それだけか!?』

「でも確かに嬉しいよね~。絶対に一口でたどり着けないもん~」

 確かに、それは確かに。

「あ~っ! 光! 取るなァ……」

「何で私が取るの~?」

「普通に考えれば忍だろ……」

 純兄、酷い。

「なぁっ! ねーちゃん取るな!」

「結局あたし取るの!?」

「ああぁぁ……オレ一口しか食ってねーよう」

 失礼な、あたしは全部取ったりなんかしないよ!

「にーちゃーん、宿題やって」

「断固拒否」

 純兄、あれは寝言だって。

 岳、純兄がやってくれる訳ないでしょ。

「おぉっ!? 本とか!? やった!」

『嘘(~)』

 岳の夢の中の純兄甘ッ!

「ねーちゃん、にーちゃんにべったりすんの止めなって」

「誰がしとるか!?」

「忍、抑えろ。殴ったら起きる」

 うぬう……起きたらなぐるっ!

「ねーちゃんマジで猫みてーだ」

『それは確かに(~)』

 ……悔しいが否定はしないよ。

「ところでー」

 ん?

「三人揃って何やってんだ、あん?」

『ばれてた(~)!?』

「バレバレだっ! 大声でツッコミその他するな!」

 ……一つ言わせてもらってもいーだろーか。

『寝言が五月蝿いお前が悪い(~)』

 ちなみに、最初の方は普通の寝言だったから純兄と光、あたしの岳脅し道具となりました♪

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